パナマ文書のリストが公表されたICIJのホームページ【拡大】
氷山の一角
「問題がある取引があれば税務調査を行う」
麻生太郎財務相は10日の閣議後会見でこう述べた。
日本には「タックスヘイブン対策税制」があり、企業が法人実効税率20%以下の租税回避地につくった実体のないペーパーカンパニーの所得は親会社の所得とみなされ、日本で課税される。調査で隠蔽(いんぺい)が立証できれば、本来の税額に35%分の加算税を上乗せして追徴課税することになる。
財務省幹部は「パナマ文書は氷山の一角にすぎない」と指摘する。租税回避地を使った課税逃れの仕組みは複雑で、規制強化を図る各国当局と、抜け道を探る企業や富裕層などの“いたちごっこ”が続いているのが実情だ。
国際的な課税逃れを防ぐには多くの国が足並みをそろえ、抜け道を封じるしかない。
経済協力開発機構(OECD)は非居住者の金融口座情報を各国の税務当局で自動的に交換する枠組みや、多国籍企業の行き過ぎた節税を防ぐための国際ルールをまとめ、歯止めをかけようとしている。だが、肝心の租税回避地が参加していなかったり、新興国が消極的だったり対策は道半ばだ。