パナマ文書のリストが公表されたICIJのホームページ【拡大】
麻生財務相は「日本として国際的な脱税の防止に積極的に取り組む」と述べ、G7の議長国として議論を先導する意向を示した。実体のないペーパーカンパニーから実際に利益を得ている人物を各国が把握する新たな枠組みづくりなどを呼び掛ける方針だ。
実効性ある対策急務
消費税増税や法人税減税が行われる中、企業や富裕層の課税逃れに対する国民の視線は厳しくなっている。政府はG7などで国際協調を主導し、実効性のある対策を打ち出すことが欠かせない。(万福博之、ワシントン 小雲規生)
■租税回避地を使った税逃れへの対策
・タックスヘイブン対策税制
日本企業が法人実効税率20%以下の租税回避地に実体を伴わないペーパーカンパニーをつくると、子会社の所得を親会社の所得とみなして課税
・非居住者の金融口座情 報の自動交換
非居住者の銀行口座などの情報を各国の税務当局が年に1回定期交換
・多国籍企業の租税回避を防ぐための国際課税ルール
特許など知的財産を低税率国に移す節税をチェックして追徴課税するなど、15の国際課税のルールを設定
【用語解説】パナマ文書
タックスヘイブン(租税回避地)での法人設立を代行するパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の内部資料で、1150万通に及ぶ。欧州の有力紙、南ドイツ新聞を通じて国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手し、各国首脳らの金融取引の実態を暴いた。ICIJは、資料から21万社以上の法人、それに関連する約36万の企業や個人の名前、住所をリスト化し、10日にホームページ上で公表した。