中小企業は資金的な余裕も乏しく、生産性向上の取り組みが浸透していない(ロイター)【拡大】
企業が生産性向上を進めるのは、収益力や競争力を強めると同時に、少子化による労働力不足などの課題にも対処するためだ。
ただ、こうした取り組みは、全企業の9割以上を占める中小、零細企業には浸透していない。
売上高がなかなか伸びず、資金的余裕が乏しいうえ、「工程効率化にITを導入したいが使いこなせる人がいない」(福岡県の鋳物製造業)といった人材面の悩みも抱えているからだ。
課題解決に政府も本腰を入れ始めている。今年の通常国会では、生産性向上につながる設備投資関連の固定資産税を減税する「中小企業等経営強化法」が成立した。新しい成長戦略にはITやロボット導入の専門家が、中堅・中小企業を2年で1万社以上支援する目標を盛り込んだ。
ただ、こうした枠組みも中小企業が実際に使わなければ実効性がない。民間側の意識改革がどこまで進むかも同時に問われそうだ。