追加支出の財源は、公共事業に使途が限られる建設国債を1兆円超発行して、残りを昨年度の剰余金や今年度の国債利払い費減少分などで賄う見通しだった。 消費税増税を再延期する中、赤字国債を発行して対策の財源にすれば財政健全化が遠のきかねない。財政投融資なら財政の健全性を示す基礎的財政収支に影響しないメリットがある。
ただ、経済対策には消費税率10%への引き上げ時に予定していた年金受給資格期間の短縮や、保育士や介護人材の待遇改善などを盛り込む。政府は対策を28年度第2次補正予算案と29年度予算案に反映させる方針だが、年金や待遇改善の予算は一度きりで打ち切るのは難しく恒常的にかかるため、30年度以降も歳出増としてのしかかる。
財政投融資も政府が国債の一種である財投債を発行して資金を調達する必要があり、借り換え時に金利が上昇していた場合、損失が出じる恐れがある。
政府は、これまでも景気刺激のための経済対策を講じてきたが、規模が大きくなればなるほど「需要の先食いやその後の反動減も大きい」(財務省幹部)との見方は根強い。
経済界でも、経済同友会の小林喜光代表幹事は26日の記者会見で、経済対策について、小中学生を対象にした朝食支援事業などを提案するとともに「将来世代の負担となる財政支出は最小限にし、若者が希望の持てる施策にすべきだ」とクギを刺した。