石原伸晃経済再生担当相は2日の閣議に平成28年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を提出した。白書は、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」によって雇用や所得環境が改善する一方、子育て世代の将来不安などで個人消費が弱く、景気回復の足かせになっていると指摘した。こうした将来不安の解消のためには、同一労働同一賃金の導入や働き方の多様化などを通じた労働環境の整備が重要と強調した。
白書は日本経済については「緩やかな回復基調が続いている」とする一方、英国の欧州連合(EU)離脱問題などにより世界経済のリスクが高まっていることや国内需要が力強さに欠けていることで、「一部に弱さがみられる」とした。
個人消費については、賃金の総額を示す「雇用者報酬」に占める消費支出の比率が下がっており、賃上げにもかかわらず「消費は力強さに欠ける」と指摘。
原因として、エコカー補助金などの政策による需要の先食いや26年4月の消費税増税の悪影響のほか、39歳以下の子育て世帯、60歳代前半の無職世帯の節約志向があるとした。