訪中では「モノ言わぬ知事」 訪米では「モノ言う知事」
ところが、翁長知事はそうは考えない。訪米の度に政府・議会関係者に「辺野古移設反対」を唱えて周り、訪中での「モノ言わぬ知事」とは別人のごとく「モノ言う知事」を演じている。もっとも会談後、米国務省に「移設を進展させる日米両政府の姿勢は揺るぎない」とすかさず発表されるなど、翁長知事の訪米には、カネと時間の浪費ばかりが際立つ。
そもそも、共同通信のインタビュー(2015年5月)では「抑止力のために(辺野古への移設が)必要だと日米両国が決めても止める」と明言した。辺野古反対集会のニュース映像には、《日米安保粉砕》と記されたプラカードが頻繁に映るが、熱心な参加者の翁長知事はプラカードを仰ぎ見つつ、沖縄県の「非武装化」「緩衝地帯化」まで主張する、登壇者の過激な主張を謹聴している。移設推進派だったかつての翁長知事の面影はもはやない。知事の座に居座りたい政治的理由か、思想的転向かはあずかり知らぬが、抑止力とは対極に位置する極めて危険な「反日行為」「日米分断工作」だ。