
住宅に囲まれた普天間飛行場に並ぶオスプレイ。移転は急務だ=沖縄県宜野湾市【拡大】
中国人民解放軍が南西諸島を突破すれば、あとは阪神~中京~京浜(首都圏)の産業集積地にまっしぐら。自衛隊にとっては絶対防衛線である。
米軍にも、朝鮮半島や台湾での有事を筆頭に、アジア各地で起こる大災害・紛争に備えられる前線基地。大半が、日本への飛び火が不可避な甚大な事態ばかりだ。
米中衝突ともなれば、中国人民解放軍としては、米空母打撃群をできる限り遠方で迎撃すべく南西諸島を越え、西太平洋に進出したいところ。長距離核ミサイルを搭載し、米国本土を狙う戦略原子力潜水艦の潜伏する南シナ海を「聖海」に保つためにも、南西諸島は絶対防衛線だ。
翁長知事は今一度、態度の豹変を
真っ先に標的と化す沖縄県民を始め日本国民にとり、南西諸島は最重要の生命線だと断言して差しつかえあるまい。南シナ海のほぼ全域が「中国の海」とする主張が7月12日、仲裁裁判所で否定されると、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は社説で凄みを利かせた。
《中国の軍事力は、立ち上がる必要があるときには沈黙しない》
翁長知事は中国の恫喝を噛み締めて、今一度、米軍基地問題に柔軟に取り組んでいただきたい。移設推進派であった翁長知事の“プライド”をもってすれば、できますとも。もう一度、態度を豹変させればいいだけです。