
慶應義塾大学の白井さゆり教授(伴龍二撮影)【拡大】
「大規模資産買い入れができなくなった際の最後の手段にすべきだった。導入した以上、維持か深掘りしかない。現状維持で踏ん張り、来年初めに資産買い入れ減額とセットで打ち出すべきだ。年80兆円の国債購入量を70兆~90兆円に柔軟化するのは中途半端だ」
--物価上昇目標の2%がなかなか達成できない
「原油価格下落のせいだけでなく、政策に対する疑問が大きく出たのが原因。家計と企業は2%インフレを支持せず、分相応の消費や必要最小限の投資しかしていない。2%目標は掲げ続けながら、まず1%を安定的に実現させるべきだ」
--新しい金融政策は
「銀行債の購入があり得るかもしれない。外債購入は現実的ではなく、社債も市場が小さく需要が多いので買うべきではない」
【プロフィル】白井さゆり
しらい・さゆり コロンビア大院博士課程修了。平成23年4月から28年3月まで日銀審議委員。9月から慶大教授。53歳。東京都出身。
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伊藤元重学習院大教授「『量』から『金利』にシフトを」
--日銀がこのタイミングで総括的な検証をまとめる狙いは
「『2年で2%』の物価目標を達成できず、国債を大量に買う量的緩和は即効性はあるが、持続性を考えると問題が出てきた。マイナス金利が加わったことで、イールドカーブ(国債の利回り曲線)が平坦(へいたん)化し、金融機関の経営にも影響が出てきたためだ」
--国債の購入量を年80兆円から70兆~90兆円などと柔軟化すると、緩和の縮小と受け取られるのでは