【検証 異次元緩和(下)】市場を振り回してきた日銀サプライズ戦略 黒田総裁の武器「分かりやすさ」に陰り (3/3ページ)

2016.9.26 09:00

金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田東彦総裁。市場との対話を促進しようと努めている
金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田東彦総裁。市場との対話を促進しようと努めている【拡大】

  • 黒田日銀の大規模金融緩和とマーケットの動き

 ◆思惑交錯で不安定化

 日銀はマイナス金利政策を維持した上で、長期金利が0%程度で推移するよう誘導する。ただ、中央銀行が長期金利を制御するのは難しいとされ、実現できるかは識者の間でも意見が分かれる。海外の中銀で長期金利を政策目標として導入した例はほとんどない。

 ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「日銀が目指す金利水準を実現するには、日銀の考えを市場に浸透させる必要がある。金利に関する情報発信を積極的に行わないと、思惑が交錯して市場の不安定化を招きかねない」と指摘。今後の政策を市場にある程度予見させるためにも、「緩和手法の効果と副作用の両面について、今後も本音ベースの対話を深めてほしい」と注文する。

 サプライズ戦略を封じ、市場との対話重視に転じた黒田日銀。双方の関係修復は緒に就いたばかりだ。(この企画は飯田耕司、森田晶宏、米沢文が担当しました)

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