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フィット開発者「燃費40キロ超えにも挑戦」 トヨタと真っ向勝負
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ホンダが9月上旬に発売する新型「フィット」 ホンダは19日、ガソリン1リットル当たりの燃費性能が36.4キロと世界最高効率の小型ハイブリッド車(HV)「フィット ハイブリッド」を9月上旬に発売すると発表した。
燃費性能はトヨタ自動車のHV「アクア」(同35.4キロ)を1キロ上回る。同社は、セダン「アコードHV」(同30キロ)も6月に発売した。HV市場で独走を続けるトヨタを追走する。
フィットは約6年ぶりの全面改良で3代目。現在のフィットHVはモーターがエンジンを補助する仕組みだが、次期モデルは低・中速での走行時には高出力のモーターだけで走行でき、ガソリン消費を抑える。
また、高性能のリチウムイオン電池の採用や、エネルギーの回収効率を高めるなどして、燃費を従来モデルより38%向上させた。
排気量は1500cc。価格は未定だがライバルのアクア(169万円から)並みに抑える見込み。
ホンダは1999年に「インサイト」を発売以来、HVの販売を続けてきた。HVとして初の200万円を切る価格も設定。だが、今年3月末時点の世界販売累計台数は108万台と、トヨタの512万5000台に大きく水をあけられている。
フィットHVをてこにトヨタの牙城を崩したい考えで、開発担当者は「今後、燃費40キロ超えにも挑戦する」と真っ向勝負を挑む構えをみせている。
一方のトヨタは代表車種の「カローラ」にHVを追加。燃費33キロの「カローラアクシオHV」「カローラフィールダーHV」の2車種を8月から発売する計画で、競合他社を突き放したい考えだ。国内市場では、軽自動車も含め、燃費が30キロを超えるモデルが続々と登場。今後も熾烈(しれつ)な燃費競争が続く。
車 名 燃費(キロ)
1 フィットHV(ホンダ) 36.4
2 アクア(トヨタ) 35.4
3 アルトエコ(スズキ)★ 33.0
4 プリウス(トヨタ) 32.6
5 レクサスCT200h(トヨタ) 30.4
※★は軽自動車、プラグインハイブリッド車は除く。燃費はガソリン1リットル当たり、JC08モードホンダが9月上旬に発売する新型「フィットHV」