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消費者物価、多品目で値上がりも…2%物価目標道半ば

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消費者物価、多品目で値上がりも…2%物価目標道半ば

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 総務省が29日発表した10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、価格上昇品目数(241)が4年5カ月ぶりに下落品目数(211)を上回り、多くの品目で価格上昇が確認された。ただ、日銀が目指す2年で2%程度の物価上昇率目標の達成は、まだ道半ばだ。

 29日の午後、ビックカメラ池袋本店パソコン館(東京都豊島区)のノートパソコン売り場は平日にもかかわらず、にぎわいを見せていた。担当販売員の小地沢哲明さんは「(販売)単価の上昇を実感している」と話す。

 景気回復で消費が活発になり、モノがたくさん売れるようになると物価は上昇する。競争が激しく、価格下落が続いていたデジタル家電でも、値上がり品目が出てきた。

 調査会社のBCNによると、ノートパソコンの10月の販売金額は1年7カ月ぶりに前年を上回った。デスクトップなどを含めたパソコン全体の平均単価も、今年10月は7万500円と前年同月に比べ約1万円上昇した。

 価格変動が小さく「物価の優等生」と呼ばれる鶏卵の卸売価格(東京、Mサイズ)も、10月は前年同月比で約14%高い1キロ当たり220円に値上がりした。夏の猛暑で生産量が減少したほか、コンビニのおでん向けなどの需要増が重なったためだ。

 また、物価上昇を先導した電気や灯油などエネルギー価格も、円安に伴い上昇傾向が続いている。景気回復や円安のため物価上昇は当面、続くとみられる。野村証券は、消費税増税の影響を除いた消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率は、平成26年4月に1.1%に達すると予測する。

 ただ、その後は「円安の効果が剥落する」(野村証券の尾畑秀一シニアエコノミスト)ため、前年同月比での伸び率は鈍化する見通し。26年後半以降は、再び上昇傾向に転じるとみているが、それでも日銀が目指す2%の物価上昇目標には届きそうもない。

 デフレ脱却に向け物価の上昇基調は定着しつつある。だが、目標とする物価上昇と経済の成長を達成するためには、さらなる景気刺激策が不可欠だ。市場では「2%の物価上昇に向け、日銀は来年夏までに追加の金融緩和策を検討・実施する」(農林中金総合研究所の南武志主席研究員)との見方が強まっている。

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