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NEC、サイバー攻撃に対応 システムを24時間遠隔監視
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サイバー攻撃を遠隔監視するNECのセキュリティーオペレーションセンター=16日、東京都港区 NECは16日、官公庁をはじめ、企業を狙ったサイバー攻撃に対応する中核拠点「サイバーセキュリティー・ファクトリー」を本格稼働させた。同拠点内にあるオペレーションセンターで、24時間365日体制で顧客のシステムを遠隔監視するほか、攻撃時の詳細な解析、緊急の駆け付けサービスなども提供する。
NECは、分散していたセキュリティー関連の人員や技術を同拠点に集約し、50人体制で運用する。グループ会社のサイバーディフェンス研究所(東京都中央区)のほか、FFRI(東京都渋谷区)など外部企業とも連携し、サイバーセキュリティー関連の技術開発を進める。
同社のサイバーセキュリティー事業の顧客は、これまで官公庁が中心だが、同拠点の開設を契機に、今後は地方自治体や企業にも広げる。2017年度に売上高260億円、300社との取引を目指す。
最近では官公庁や特定の企業を狙って情報を盗み取り、サービス機能を停止させるサイバー攻撃が増えている。なりすましのメールを開くと、悪意のあるソフトウエアがパソコンに入り込み、知らない間に遠隔操作で犯罪に巻き込まれてしまうなど、手口が巧妙化している。
情報通信研究機構(NICT)の観測システムによると、昨年の国内外からのサイバー攻撃関連のパケット通信数は、調査を開始した05年比41.5倍の128億まで拡大している。
サイバー攻撃を遠隔監視するサービスへの需要は年々高まっており、現在、日本IBMや富士通、NTTコミュニケーションズなどが24時間、365日体制でサービスを提供している。
ただ「国内にはハッカーの巧妙な攻撃を解析し、素早く対応できる人材が足りない」(NEC関係者)との声もあり、セキュリティー関連の人材育成が急務となっている。