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大手銀、円安株高で恩恵も本業苦戦 「利ざや」低下に歯止めかからず

ニュースカテゴリ:企業の金融

大手銀、円安株高で恩恵も本業苦戦 「利ざや」低下に歯止めかからず

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 5大銀行グループが2014年9月中間決算で高水準の収益力を確保できたのは、円安株高による業績の押し上げ効果が大きかったためだ。だが、貸出金利から預金金利を差し引いた「利ざや」の低下には歯止めがかかっておらず本業は苦戦。各社は海外事業の強化などに活路を見いだそうとしている。

 「10円の円安で年160億円の増益。株式市場が元気になってきたのもプラス」。三井住友フィナンシャルグループの宮田孝一社長がこう打ち明けるように、円安株高効果は大きかった。

 円安で外貨建て収益の円換算による増益効果が大きかったほか、株式売却益など株式等関係損益は5グループ合計で約1400億円の利益を計上。前年同期より約60億円減少したが高水準だった。

 取引先企業の業績改善に伴い貸し倒れに備えて積み立てていた引当金も「戻り益」として利益計上できた。5グループ合計の戻り益は約3200億円に達し490億円も膨らんだ。

 だが各行とも本業である貸し出しを通じた収益力には課題が残る。日銀の追加金融緩和で貸出金利には厳しい時期が続く。三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行は、国内部門の資金運用利回りで資金調達コストをまかなえない「逆ざや」に陥っている。

 円安株高の持続力が読めない中、取引先企業の新規株式公開(IPO)やM&A(合併・買収)関連など金利収入に頼らないビジネスや海外部門の強化を目指す。みずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は「銀行と信託、証券のシナジーを高めて差別化する」と語った。

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