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カネボウ、10年ぶり男性用化粧品に挑戦 既存のブランド力を活用

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カネボウ、10年ぶり男性用化粧品に挑戦 既存のブランド力を活用

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カネボウ化粧品の男性向け新ブランド「リサージメン」の化粧液と洗顔料  カネボウ化粧品は1日、男性スキンケアブランド「リサージ メン」を立ち上げた。旧カネボウの化粧品部門が2004年に独立して以来、女性化粧品に集中してきたが、約10年ぶりに男性用の新商品を発売。既存のブランド力を活用し業績立て直しに向け、成長する男性化粧品市場に再挑戦する。

 1500店で販売

 第1弾商品となる化粧液「スキンメインテナイザー」(3240円)はアロエベラ葉エキスなど保湿成分を配合し、化粧水と乳液の機能を1本にまとめて肌ケアの手順を簡略化。液がたれにくいジェルにし、一押しで適量をだせる引き金型の容器にするなど使い心地にもこだわった。

 泡タイプの洗顔料と合わせ、化粧品専門店や一部ドラッグストアなど約1500店で販売する。マーケティング部門の荻野智子部長は「得意の(美容部員らが相談しながら販売する)カウンセリング分野で、新しい市場を開拓したい」と話す。

 同社は男性用化粧品ブランドとして、整髪料などの「バルカン」や「エロイカ」を展開。男性用が売上高全体の約1割を占める時期もあったが、過去10年は商品投入が滞り、13年は「数%」(広報グループ)にとどまる。

 そのため12年に就任した夏坂真澄社長が進める「カウンセリング(商品の)領域拡大」の一環として、男性用市場への再参入を探ってきた。そこで白羽の矢が立ったのが女性用化粧品の主力ブランド「リサージ」だ。

 ブランド力活用

 リサージは1992年にカウンセリングブランドとして誕生。固定客が多く、「妻や恋人から勧められて化粧品を選ぶ男性が多いので、女性へのブランド力を活用して周知できる」(荻野部長)。「リサージ メン」は、30代が中心のリサージ顧客層の家庭や職場にいる30、40代の男性を主な購買層に設定。発売に併せた広告は女性誌にも載せるなど男性用化粧品として異例の戦略をとった。

 また、2005年からリサージの容器やロゴのデザインなどを手掛けてきたアートディレクターの佐藤可士和氏を男性用でも起用。スキンメインテナイザーの容器は、女性用でも採用した独特の引き金型に加え、上部は握りやすい円形、底部は安定する三角形にするなど機能とデザイン性を両立させた。

 開発段階では夏坂社長や佐藤氏も会議に参加し、一度は決まりかけた香りを「普通の香りでは市場で戦えない」と覆すなど試行錯誤を続けたという。

 経済産業省生産動態統計によると、13年の男性スキンケア商品の国内出荷額は220億円と、09年から3割以上増加した。ただ、男性用化粧品市場は「9割が1000円未満の低価格帯」(同社)。荻野部長は「男性用のカウンセリング市場を徐々に拡大していきたい。スキンケアを中心に展開し、2000円以上の男性用高級品市場で首位ブランドにする」と語った。

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