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【大塚家具総会詳報】(1)涙ぐむ久美子社長 父会長は悲壮な面持ち「会社よくすることを考えて」
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会見に臨む大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区(小野淳一撮影) 創業者の父・大塚勝久会長と、長女の大塚久美子社長女が親子で経営権を争ってきた大塚家具は27日、都内で決着の場となる株主総会を開いた。母親まで出てくる激しい親子バトルは最後は久美子社長に軍配が上がったが、株主からの和解提案に久美子社長が涙ぐむ場面もあり、白熱した展開となった。その詳報は以下の通り。
午前10時、淡いグレーの上着に白いシャツ、真珠とみられるネックレスをまとった久美子社長が登壇し、定刻通り総会がスタートした。久美子社長は、「定款に基づき、私が議長を務めてますのでよろしくお願いします」と緊張した面持ちであいさつ。議決方式や業績などの報告後、勝久会長を取締役から外す会社提案の説明に入った。
久美子社長 「現任取締役7人は総会終結で任期終了し、退任3人に新任6人を加え、10人の選任をお願いしたい。それぞれの強みと個性を最大限に発揮し、株主利益の向上を果たせると確信している」
ほかの議案を読み上げた後、久美子社長は勝久会長に視線を投げ、「それでは提案株主から(株主提案)の補足説明を頂きます」と促した。
10時半ごろ勝久会長が会場のマイクの前に立ち、会場は静まりかえった。
勝久会長 「今回の経営をめぐる騒動は、すべて私の不徳の致すところです。深くおわびを申し上げる。クーデターによって1月28日、社長の座を奪われた大塚です。社員や取引先、社員の家族、業界、大塚家具を頼って下さる人がたくさんいますが、今日はたくさんの人がいらっしゃっている。今まではこんなことがなかった。関心を持っていただき、申し訳ないとともにありがたいと思っています」
勝久会長は悲壮感さえも漂わせながら、涙ながらに訴えるが、久美子社長は視線を合わせることもなく淡々とメモをとり続ける。
勝久会長 「(久美子社長が)会社がよくなることを考えてくれていれば、このクーデターはなかったと思う。会社のことを考えず、自分だけのことを考えて…。コーポレートガバナンス(企業統治)についてもいろいろ言われている。(しかし)少なくとも5年半は(久美子社長と)一緒に経営してきたが、社外監査役は6年前から入っていた。ガバナンスを間違っているのは久美子社長だ」
勝久会長は創業者としての思いを吐露し、自らの立場への理解を訴える。
「37年前、ベンチャーという言葉がない頃から、さまざまな企業にお願いして株式を保有していただいてきた。いいものをお客さまに使っていただきたい、その思いで大変な努力をしてきた。このままでは業界全体がダメになってしまうと、そういう思いで業界の方々も応援してくださっている」
冷静に振る舞う壇上の久美子社長に対し、勝久氏は経営と娘への思いを涙ながらに語り始める。
「(創業当時)35歳と若くやる気満々で、子供も5人作りましたが、最初の久美子社長は大変に難産でした。諦めようと思ったけど、女房が頑張ってできた子供です。5人とも良い子に育ったと思っている。会社もそうだ。きょうは退職した社員もたくさん来てくださっていると思う。私はまだ10年、20年できる。今度は後任を間違えないようにしたい。ぜひ長く(株を)持っていただいている株主の皆さん、私に賛成頂ければあり難いです」
勝久会長が説明を終え、議長の久美子社長が進行に入る。