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【株主総会ライブ】東芝(2)怒るOBが糾弾「情けない。役員全員交代だ」

ニュースカテゴリ:企業の経営

【株主総会ライブ】東芝(2)怒るOBが糾弾「情けない。役員全員交代だ」

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不適切会計問題を抱える東芝が株主総会を開催した=25日午前、東京都墨田区の国技館(宮崎瑞穂撮影)  株主の質問 「問題の発覚のきっかけは内部通報で、自ら発見はできなかった。会社としてマイナスポイントだ。13年にもグループ医療関係で不適切会計があった。4月3日の発覚から1カ月調査したが、5月8日に第三者委員会に委託した。調査期間は未定だったが、7月中旬にすると報告した。中立なはずなのに、第三者委員会4人中2人が利害関係者で、これで透明性を確保できるのか。とても解明できるとは思えない。この4人で、全社的な会計処理に対応できるのか。また、上場を廃止して、新生東芝で再上場を目指してほしい」。

 田中社長 「内部通報については一部報道で承知している。告発の有無は、当社が回答する立場にない。第三者委員会の独立性は、疑義が生じないと考えている。現在、調査を行っているので、7月中旬に報告書をまとめる。われわれは全面的に協力する。上場廃止は当局が判断することなので、回答は差し控える」。

 株主の質問 「最大の原因はカンパニーのトップによる利益追求主義が最大の原因だ。私は東芝に40年勤めた。こんな情けない東芝は初めてだ。株価でも評価されていない。日立、三菱の株を知っているのか。東芝はなりさがった。恥ずかしい。役員どもは高給取って、部下をいじめるのはやめろ。社内風土がそうなっている。全員交代だ。最大の原因を教えろ」(大きな拍手が起きた)

 田中社長 「株価は、他社の状況は知らないが、現在の株価は申し訳ない。株主には申し訳ない。原因究明、会計処理、工事進行基準などの案件は第三者委員会が調査結果を出し、再発防止策を示してくれることになっている。原因究明を徹底し、調査結果を真摯(しんし)に受け止め、信頼いただく東芝に再生したいと思っている。ご理解してほしい」。

 株主の質問 「社外取締役、監査法人、会計の責任者が不正を全く認識できていなかったのはなぜか。それが最大の仕事なのに(大きな拍手)。専門家がやってもできない。信任を置くのはおかしい。社外取締役を外務省、大学から来てもチェックできていない。会長、社長はもう退任するしかない」(大きな拍手)

 田中社長 「原因究明は第三者委員会が示してくれる。社内は監査委員長の久保から報告させてもらう。監査法人については報告を待って対応していく」。

 久保誠監査委員会委員長 「監査委員長の立場から大変申し訳ないと思っている。取締役会に出席しているだけにとどまらず、全取締役に現在、ヒアリングを行っている。これまで、毎四半期ごと、監査法人から詳細な説明を受けて、過去に相当と判断したが、このような結果になった。調査結果を受けて、最終的な回答をしたい」。

 株主の質問 「3年間の不正会計が行われた。事業部長、担当役員に聞きたい。不正がわからなかったということだが、ルールのもとに決算をやっていたはずで、うすうす気付いていたのではないか。決算ができないので、配当は見送る。ボーナスは仮払い。3月は見送った。12月の配当の時に出されるのか?」

 田中社長 「現状では、原因、役員の認識についても第三者委員会で調査中。ボーナスは、業績評価部分を仮払いで支払いをすることにした。配当は現時点では14年度の決算、15年度の業績見通しを含めて、検討していきたい。一刻も早く復配できるようにしたい」。

 株主の質問 「社長が矢面に立ってかわいそう。頑張ってください。東芝の社長の任期は短い。ソフトバンクは50年先をみている。すべてがわかったら、社長が立て直し。逃げないでください。たまたま、あなたは、ついてなかった。社長になった時期が悪かった(会場で笑いがおきる)。応援しています」。

 田中社長 「激励の言葉をいただきました。株主はじめ、多くの方々に迷惑をかけ、深くおわび申し上げる。第三者委員会の結果を受けて、新しい誠実で、東芝を作り直したいと考えている。東芝は20万人の社員がいる。結集すれば、新たな東芝グループを作り出せる」。

(続く)

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