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英会話の勉強、独学派が最多だった 英会話スクールと留学は少数派

ニュースカテゴリ:暮らしの仕事・キャリア

英会話の勉強、独学派が最多だった 英会話スクールと留学は少数派

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一部上場企業1000人に聞いた「仕事で英語」の理想と現実~後編~

グローバル化が進む今の時代、「英語力」はビジネスパーソンにおいて必須のスキルと言われている。しかし、仕事で使うことがないと、なかなか本腰を入れて習得できない…という人が多いのではないだろうか。では、実際に今、仕事で英語を使っている人はどれぐらいいて、どんなシーンで使っているのだろうか?東証一部上場企業に勤めるビジネスパーソン1000人へのアンケートで、明らかにしてみたい。

【英語の勉強】「教材を購入し、独学する」が26.9%と最も多い

「仕事の何らかの場面で英語を使っている」人に、英語の勉強方法を聞いたところ、最も多かった答えは「教材を購入して、独学で学んでいる」の26.9%。次いで、「英文の書籍や新聞を読んでいる」の17.4%。「海外の映画やドラマを字幕なしで見たり、音楽を聴いている」など「エンタメで英語力を磨く」という回答も16.1%と高かった。「英語学習のアプリ」(6.2%)、「オンライン英会話サービス」(4.4%)という声も聞かれた。

一方で、「英会話スクールに通っている」「留学」などの回答は相対的に低かった。まとまった時間を必要とする習得方法よりも、通勤時間や退社後など、空き時間を効率的に使った独学のほうが支持されているようだ。

また、「仕事に関わる情報収集のためにチェックしている英語媒体があるか?」との問いには、11.4%の人が「ある」と回答。最も多く見られていたのは「CNN」(6.3%)で、後は「TIME」(3.4%)、「THE WALL STREET JOURNAL」(2.3%)、「BLOOMBERG」(1.9%)など回答が多媒体にわたり、票が割れた。

なお、「TOEICスコア」は600点台が最も多く、11%。次いで500点台の10.7%となった。700点以上の人も、11.5%に上った。一方、「TOEICを受けたことがない」という人が49.5%と半数近くを占めているが、TOEIC受験を義務づける上場企業は着実に増えており、今後は「未受験」のパーセンテージは減少すると見られる。

ちなみに、「TOEFL」を受けたことがある人は5.6%。平均レベルとされる71点以上の人は39人で、TOEFL受験者の7割を占めた。

【英語ができない人の習得意向】「習得意思がある」人は26.5%。

「現在の仕事で、英語を使う機会はない」と答えた61.4%のうち、「英語力がビジネスレベル以下」と答えた人は97.7%。その彼らに、「今後、ビジネスレベルまで英語を習得する意思があるか」と聞いたところ、「とてもある」「まあまあある」と答えた人の合計は26.5%となった。

その理由として一番多かったのは、「仕事の範囲が広がるから」の66.7%。「自社の海外展開に名乗りを挙げたいから」という人も24.5%いた。

なお、30代だけを切り取ると、「習得意思がある」人は33.3%に増加した。30歳を過ぎて責任ある役割を任されたり、役職者になったりする人が増加する中で、「今は差し当たって英語の必要性がないが、近々必要になるのが目に見えている」という人が増えているのではないかと推察される。

一方で、「習得する意思があまりない」「全くない」の合計は55.4%と過半数に上った。その理由は、「今後も英語を使うことがなさそうな仕事に就いているから」が最も多く、63.9%、次いで、「英語自体が苦手で、勉強する気が起きないから」(23.8%)、「目の前の業務が忙しすぎて、英語習得に割く時間が取れないから」(17.8%)となった。

ただ、「英語を身につけないとついていけなくなる時代が来るのでは」(その他業種/運輸、配送、倉庫関連・38歳)、「グローバル化の波についていけるか心配」(その他業種/その他職種・34歳)「海外展開、国内生産縮小によるリストラが不安」(その他業種/技能工・39歳)など、先行きに対する不安の声が多く見られた。

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