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混迷ウクライナ 新政府発足 クリミアで衝突、親露派が議会占拠

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混迷ウクライナ 新政府発足 クリミアで衝突、親露派が議会占拠

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ウクライナ・クリミア自治共和国のシンフェロポリ  ロシア通信によると、ウクライナ新体制支持派と親ロシア派の住民の間で対立が高まっているウクライナ南部クリミア自治共和国のシンフェロポリで2月27日、行政府と議会が銃で武装した一団に占拠された。

 集団はロシア語を話すとされる。占拠された建物にはウクライナ国旗に代わり、ロシア国旗が掲げられ、出入り口にはバリケードが設けられた。周辺には警官隊が集結し、にらみ合いが続いているもようだ。けが人は出ていない。

 クリミアではロシア語を話す住民による自警団的な組織が作られ、シンフェロポリに向かっているという情報もあり、大きな衝突が起きる可能性もある。

 自治共和国議会前では、26日もロシア国旗を持った住民ら数千人が「クリミアはロシアだ」と叫び、新政権派の市民が「クリミアはウクライナだ」と対抗し応酬。警官隊が両者間に介入するなど緊張が高まっていた。

 黒海に面するクリミア半島は冬季五輪が行われたソチに近く、旧ソ連時代の1954年にロシアからウクライナに帰属変更され、ソ連崩壊を受けてウクライナの自治共和国となった。現在も半島の主要都市セバストポリにロシアの黒海艦隊が基地を置き、親露感情が強い。大統領の座を事実上追われ、クリミアで足取りが途絶えたヤヌコビッチ氏も、親露勢力による保護が取り沙汰されている。

 また、クリミアには旧ソ連のスターリン時代に迫害を受けた少数民族クリミア・タタール人も居住。ロイター通信は、新政権支持で集まった住民の多くがタタール系だったと伝えた。

 26日には議会の前で、クリミア・タタール人と親露派の間で小競り合いが起き、地元保健当局は少なくとも1人が死亡、30人が負傷したと明らかにした。

 一方、ウクライナ最高会議(議会)は27日、ヤヌコビッチ氏を大統領の座から追い落とした政変を主導した旧野党勢力による内閣を承認し、新政府を発足させる。旧野党勢力が26日夜発表した「連合野党・祖国」のアルセニー・ヤツェニュク幹部(39)を首相とする閣僚候補リストが投票に掛けられる予定。

 大統領代行のトゥルチノフ最高会議議長は26日夜、5月25日の大統領選実施後に議会選を行う方針を発表、新政府は数カ月間の暫定的なものになりそう。

 閣僚候補は外相がアンドリー・デシツァ氏、内相がアルセン・アバコフ氏、財務相がオレクサンドル・シラパク氏など。

 「連合野党・祖国」とともに政変を主導した極右政党「自由」のメンバーも、閣僚候補に名を連ねた。大統領選出馬を表明したクリチコ党首の「ウダル」は候補者を出さなかったが、ウクライナ紙によると賛成投票する方針で、大規模デモを支えてきた3党の結束は一応保たれる見込み。

 ヤヌコビッチ氏の政権を支えた地域党と共産党は、いずれも下野するとしている。(共同/SANKEI EXPRESS

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