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グーグル、アップル突き放す構え ウエアラブル端末でOS制覇狙う

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グーグル、アップル突き放す構え ウエアラブル端末でOS制覇狙う

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 ネット検索最大手の米グーグルは3月18日、体に装着して使うウエアラブル端末向けの基本ソフト(OS)「アンドロイド・ウエア」を発表した。同時に、グーグル傘下の米モトローラ・モビリティと、グーグルと関係の深い韓国のLG電子は、このOSを搭載した腕時計型端末を春から夏にかけて発売することを明らかにした。

 昨年(2013年)5月、眼鏡型端末を試験発売し、この分野で先行するグーグルは、後続の米アップルより先にウエアラブル端末向けのOS市場でも業界スタンダードの地位を獲得し、急拡大が予想されるウエアラブル端末市場の制覇を狙う。

 呼びかけに応答

 「これから毎日、多くの(ネット接続)画面を最大限活用できるようになる。それは自動車の中やポケットの中、そしてもうすぐ手首にも登場する」

 グーグルでアンドロイドやアプリ部門を担当するサンダー・ピチャイ上級副社長は、公式サイトでこの新しいOSの機能や影響力をこう説明した。

 ロイター通信や米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、新OSは携帯端末向けOS「アンドロイド」のウエアラブル端末対応型で、搭載端末はグーグルの眼鏡型端末と同様、音声認識に対応する。

 地図サービスと連動した道案内やメールの受送信のほか、「OK グーグル」と呼びかければ「アボカドのカロリー」や「飛行機の出発時間」「スポーツ試合の途中経過」といった質問に適切に回答。レストランの予約やタクシーの配車も可能という。健康管理やフィットネスのアプリとも連動し、運動後の体調変化の表示もできる。

 このOSは、画面を表示するパネルが丸形でも角形でも対応できることも特徴だ。腕時計端末の第1弾はモトローラ・モビリティによる丸形画面の「モト360」とLGによる角形画面の「Gウオッチ」。LGが4月~6月、モトローラが夏ごろに発売する計画で、価格は明らかにされていない。

 グーグルの公式サイトは「モト360」を使ったデモ動画を公開したが、音声や文字盤へのタップでさまざまなな情報が滑らかに現れる様子はSF映画をみるようだ。

 IT業界はそんなウエアラブル端末に大きな期待を寄せる。米調査会社ABIリサーチは、全ウエアラブル端末の出荷台数は昨年の5400万台が2019年には約8倍の4億5000万台に、とりわけ時計型端末は今年の750万台が19年には12倍の9000万台に激増すると試算する。

 競争一気に激化

 そんな時計型端末をめぐっては、ソニーや韓国のサムスン電子が既に製品を発売しているほか、米アップルも今年2月に新製品の開発を示唆しており、競争が一気に激化してきた。巻き返しを狙うグーグルは、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末で圧倒的な地位を得ているOS「アンドロイド」を応用し、ウエアラブル端末のOS市場を一気に押さえようとしている。

 OS、製品とも独自開発にこだわるアップルと違い、グーグルはOSの情報を開発者に無償公開し、それを端末メーカーが自由に使うことで幅広い製品開発につなげ、シェア拡大を図ってきた。

 グーグルはウエアラブル端末でもそのやり方を踏襲し、今後、サムスン電子や台湾エイスース、米インテル、米時計販売大手フォッシルなどとも協力して端末を開発、アップルを突き放す構えだ。(SANKEI EXPRESS

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