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「やらせ」自分撮りにオバマ氏利用 サムスンの宣伝戦略に批判
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韓国のサムスン電子が、自社のスマートフォンを使った有名人による「自分撮り(セルフィー)」を仕組み、宣伝に利用しているとして批判を浴びている。3月に行われた米アカデミー賞の授賞式で司会者がスターたちとパチリ。4月にはホワイトハウスを訪問した米大リーガーのスター選手がバラク・オバマ大統領(52)とツーショットの自分撮りを行った。写真はネットにアップされ、世界中の人が共有し大きな宣伝効果を生んだ。ところがサムスンが自分撮りや投稿の方法をレクチャーしていた“やらせ”が発覚。ホワイトハウスを激怒させる事態となった。
「ホワイトハウスは大統領の肖像を商用目的で利用する試みには反対だ。今回のケースも、もちろん異議を唱える」
ホワイトハウスのジェイ・カーニー大統領報道官(48)は4月3日の会見で、強い不快感を表明。法務担当部門が調査に乗り出すと示唆した。
報道官を激怒させたのは、(4月)1日に昨年(2013年)の米大リーグのワールドシリーズを制したボストン・レッドソックスの選手たちがホワイトハウスを表敬訪問した際の出来事。シリーズMVPに輝いた指名打者、デビッド・オルティス選手(38)が、ユニホームをプレゼントしたオバマ大統領と自分撮りを敢行。後方には上原浩治(39)、田沢純一(27)の両投手もしっかり納まっていた。
オルティス選手が自身のツイッターに写真を投稿したところ約4万回もリツイートされ、サムスンはすかさず「この写真の撮影に使われたのは、わが社のスマホ、ギャラクシーシリーズの『ノート3』である」とのコメントを書き込み、宣伝に利用した。
サムスンは「ホワイトハウスを表敬訪問するというので、写真をファンと共有する方法などを教えた」とのコメントも発表。「何を撮影するかは知らなかった」としながらも、「あのような興奮の瞬間を捉えることを手伝えてわれわれは光栄だ」と大喜びした。
もっとも、サムスンは数カ月前にオルティス選手とスポンサー契約を結んでいた。オルティス選手も「携帯電話やその他もろもろの商品をもらった」と明かしており、自分撮りを仕組んだと疑われてもしようがない。
前科もある。3月に行われたアカデミー賞の授賞式で司会者のエレン・デジェネレスさん(56)がやはりノート3を使い、ブラッド・ピットさん(50)らハリウッドのセレブと自分撮りをしてツイッターに投稿。リツイートが300万回を突破しオバマ大統領が持っていた最多リツイート記録を更新した。
その直後に米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、リハーサル中にサムスン幹部がデジェネレスさんにノート3の使い方を教えていたと暴露。サムスンはアカデミー賞を放映した米ABCテレビのスポンサーで、その特権を利用したと報じた。サムスンは「彼女が撮影することは誰も予想できなかった」と苦しい弁明に追われている。
サムスンが4月8日発表した2014年1~3月期決算は、スマホの販売不振などで2四半期連続の減益となった。じり貧の業績への焦りかもしれないが、大統領を広告塔に利用したのはやっぱりやり過ぎだったようだ。(SANKEI EXPRESS)