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【STAP細胞】「STAPは真実」 涙の反論 小保方氏会見 謝罪も論文撤回せず
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多くの記者の挙手を前に涙を流す、理化学研究所研究ユニットリーダーの小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏。会見は2時間半に及んだ=2014年4月9日午後、大阪市北区(志儀駒貴撮影) 「STAP細胞はあります」。新たな万能細胞とされる「STAP細胞」の論文で、研究に不正があったと認定された理化学研究所の小保方晴子(おぼかた・はるこ)研究ユニットリーダー(30)が4月9日、大阪市内で記者会見した。小保方氏が公の場に姿を見せるのは、1月28日に成果を発表した記者会見から約70日ぶり。「夢のSTAP細胞」が一転して画像の捏造(ねつぞう)、改竄(かいざん)と理研の調査委員会に判断された小保方氏。時折涙を見せ、「申し訳ありません」と謝罪する声は消え入りそうだったが、STAP細胞の存在は最後まで否定しなかった。
小保方氏は午後1時、弁護士に伴われて着席した。紺色のワンピースにパールのネックレス。1月の会見の時よりだいぶやつれたようにも見える。会場に入ると一瞬、大勢の報道陣に驚いた様子で目を丸く見開いた。
報道陣に事前に配ったコメントに沿って、途切れ途切れに読み上げる。
捏造と断定した理研に対し、「納得できない」と争う姿勢を見せていた小保方氏だったが、会見では「ご迷惑をおかけした」「私の能力をはるかに超えていた」「情けなく申し訳なく思っております」と反省の言葉が繰り返された。
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涙声でとぎれがちに説明する小保方氏。記者の厳しい詰問に黙り込む場面もあった。
小保方氏が一転、語気を強めたのはSTAP細胞の存在が疑問視されているのではないか、という記者の質問。
「実験ノートを公開しては」という質問に小保方氏が「すべての方に公開するつもりはない」と答えた。痺れを切らしたように記者が「それさえできれば疑義が晴れるのでは」と問うた瞬間、顔色を変えた。「何に関しての疑義でしょうか」と正面から質問者を見据えた。
「STAP細胞はあります」
このときの小保方氏の声は力がこもっていた。
小保方氏は「私は200回以上作製した。否定されることなく研究が進むことを望む」と述べた。小保方氏以外にも作製に成功した研究者がいるとしたが、名前は明かさなかった。
胚性幹細胞(ES細胞)と誤認したのではないかとの問いにも「研究室でES細胞の培養はしていない」ときっぱりと否定した。
小保方氏は反省の言葉を繰り返したが、論文の撤回については「結論が正しい以上、撤回しない」と明言した。だが最も説得力があるはずの実験ノートの内容は公開されず、小保方氏は科学界が求める生データの公開にも応じていない。
蔵田伸雄・北海道大教授(科学技術倫理)は「理研に対して小保方氏は『どこが悪いのか』という思いがありありとうかがえた。科学者としての基礎的な倫理観が身に付いていないと断じざるを得ない」とする一方、「人間としても科学者としても未熟な人が急に理研のユニットリーダーになり、成果を焦らされた結果だ。その意味では小保方氏は犠牲者かもしれない」と述べた。
「清水の舞台から飛び降りる気持ちで頑張ります」。会見前に弁護士に話したという小保方氏。心身の状態が不安定だとして、小保方氏の入院先の医師が別室で控えるなか、会見は2時間半に及び、小保方氏は入院先の大阪府の病院に戻った。(SANKEI EXPRESS)
・私の不注意、不勉強、未熟さ故に多くの疑念を生み、多くの皆さまにご迷惑をおかけしたことをおわびする
・実験は行われており、悪意をもって論文を仕上げたわけではない
・弁明と説明の機会を十分に与えてもらえば、間違いが起こった経緯を理解してもらえる
・STAP現象は何度も確認された真実だ。科学的な実証・反証を経て、研究が進むことを何よりも望んでいる