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血中脂質の増加を抑制するEPA 鯛のわかめ蒸し

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血中脂質の増加を抑制するEPA 鯛のわかめ蒸し

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鯛のわかめ蒸し。※201kcal、塩分1.2グラム(1人分)  【牧野直子の健康ごはん】

 魚の王様といった感があるのが鯛。おめでたい席やおもてなし料理などで珍重されます。

 鯛は良質なタンパク質源で、最近では白身魚のタンパク質には内臓脂肪の蓄積を抑制したり、コレステロール値を低下させたり糖代謝をサポートするなど、抗メタボ効果が期待されています。さらに、筋肉量を効率的に増やし、筋萎縮を回復させる働きもあり、昨今、話題のロコモティブシンドロームの予防効果も期待されます。また、鯛は白身魚ですが、出回っているものは養殖のものが多く、天然ものに比べると脂がのっているので、青背魚ではありませんが、その脂にEPAやDHAも多く含まれます。EPAには血中脂質(コレステロールや中性脂肪)の増加を抑制し、血液の流れをよくする働きがあり、DHAには脳の神経伝達物質の働きをよくし、記憶力の改善、向上や片頭痛の改善効果などがあります。

 脂がのっているのでコクもあり、さらにうま味成分のグルタミン酸やイノシン酸などのアミノ酸が多いので、味の面でも優秀です。

 さて、魚料理というと、刺し身か煮るか、焼くか…とレパートリーが少ないという声をよく聞きます。今回はフライパンで蒸すだけで、野菜もたっぷりとれる一品です。

 例えば、魚を生鮭や金目鯛に代えたり、わかめをきのこ類にしたり、野菜は玉ねぎやもやし、アスパラガス、スナップえんどうなどアクの少ない野菜にしてもOK。酒を白ワインにし、しょうがをにんにくに代え、仕上げにオリーブ油やジェノベーゼソース(バジル、にんにく、パルメザンチーズ、オリーブ油をペースト状にしたもの)をかければイタリア風にもなります。アレンジもお試しください。(文:管理栄養士 牧野直子/撮影:田中幸美(さちみ)/SANKEI EXPRESS

 ■まきの・なおこ 料理家、管理栄養士、ダイエットコーディネーター。「スタジオ食」代表。1968年、東京生まれ。女子栄養大学卒。おいしくてからだに優しく、元気になるレシピ、健康的なダイエット方法まで提案し、幅広く活躍中。著書も多数で、近刊は「エネルギー早わかり第3版」(女子栄養大学出版部)、「新・魚を食べる健康法」(マガジンハウス)。

 ≪鯛のわかめ蒸し≫

 ※201kcal、塩分1.2グラム(1人分)

 【材料】(2人分)

鯛        2切れ

生わかめ     50グラム(一口大に切る)

ねぎ       1/4本(せん切りにする)

にんじん     1/8本(せん切りにする)

大根       100グラム(せん切りにする)

しょうがの薄切り 2枚

酒        大さじ1

ポン酢しょうゆ  大さじ1

ごま油      小さじ1

 【作り方】

〔1〕フライパンに野菜とわかめを敷き、鯛を上にのせて酒をふりかけ、蓋をして火にかける。

〔2〕沸騰したら弱火で5分蒸し焼きにする。

〔3〕蓋を取ってアルコールを飛ばす。器に盛り付けて、ポン酢しょうゆとごま油を合わせたものをかけていただく。

 【ワンポイント】

☆魚は金目鯛や生鮭でもよい。

☆たれに梅肉を加えて梅だれにしてもよい。

 ≪アスパラガスの酢みそ和え≫

 ※32kcal、塩分1.2グラム(1人分)

 【材料】(2人分)

アスパラガス    125グラム(ゆでて斜め切りにする)

[合わせ調味料]

 みそ・みりん・酢 各大さじ1/2

 砂糖       小さじ1/2

 【作り方】

〔1〕鍋に調味料を合わせ、弱火にかけて、ぽってりするまで練る。

〔2〕アスパラガスを〔1〕の合わせ調味料で和(あ)える。

 【ワンポイント】

☆酢みそは食べる直前にかけて、食べるときに和えると水っぽくならないでおいしく食べられる。

☆酢みそは多めに作っておくと便利。冷蔵庫で4、5日保存できる。

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