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【勿忘草】第二の人生
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定年退職を迎えた後、第二の人生をどう過ごすか。現役時代に得た技術や知識を生かしたいと考えるシニア世代は多い。日本での経験を生かし、現地の人とともに課題を解決する、発展途上国での海外ボランティアは、旅行では得られないやりがいや達成感があるという。
シニアの海外ボランティアは、国内にいくつかの派遣団体があり、条件や求められる能力はさまざまだ。
国際協力機構(JICA)のシニア海外ボランティアは、春と秋に募集。活動分野は、行政サービスから農林水産、保健・医療、スポーツまで幅広い。JICAの永野りささんは「現地の人と衣食住をともにして、当事者として解決策をみつけていきます。観光やロングステイでは得られない、やりがいがあります」と魅力を説明する。
語学力に自信がないけれど熱意があるという人には、技能ボランティア海外派遣協会(NISVA)もある。現地では通訳がつくため、語学力が問われない。自動車整備から溶接、縫製、農業指導まで求められている能力は幅広い。主婦が、縫製や料理を生かして赴任した例もあるという。小柳津浩之事務局長は「楽しいことばかりではないが、多くの苦労が笑顔に変わります」と話す。
京都府宇治市の奥本静子さんは2010年6月から2年間、NISVAを通じてフィリピンでのボランティア生活を経験。現地ではミシンの使い方など縫製技術を指導した。
奥本さんは手仕事が得意で、手工芸の指導経験があった。「自分の技術を役立てたい」と考えていたところ、NISVAを知り、登録。夫の勝さんは、1年目は同行という形で、2年目はNISVAのボランティアとして夫婦でフィリピンに滞在した。
日本と違い、時間や約束を守らないなどのんびりした文化に戸惑うこともあったが、「日本の当たり前は通じない。こんなものだ!と慣れてしまえば大丈夫」(奥本さん)。現地の人がミシンをかけられるようになるなど、成長を目にしたときに喜びを感じたという。
挑戦したり、新しいことを始めるのに、年齢は関係ないのだ、と改めて思った。(油原聡子/SANKEI EXPRESS)