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簡単で便利な亀の子束子 平松昭子
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簡単で便利な亀の子束子(たわし、イラスト:平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com
鉄のフライパンを買いました。大好きな料理研究家の有元葉子さんが推薦されているもので、お値段も3000円くらいの買いやすい価格。しかし手入れが大変そうなイメージが強かったので、なかなか買えないでいました。
料理があまり得意ではない私は、モチベーションを上げるためにキッチン道具のデザインにはこだわっています。2万円もするノンスティックのフライパンを使い、半年おきに買い替えていました。さすがにもったいないと思い、もう一度鉄のフライパンを検討することに。でも、「昭子さんみたいに面倒くさがりな人は、すぐ錆させてしまうからやめたほうがいい」と恋人に猛反対されました。
そんなある日、友達の自宅で例のフライパンを発見。2年以上使われていて、油がしみ込み見事な艶を出していました。洗剤を使わずお湯と束子(たわし)で汚れが落ちる事は知っていましたが、嘘みたいな話なのでずっと疑っていました。しかし、彼女の黒く光り輝くフライパンを目の前にして同じ話を聞くと説得力があります。私もすぐに使ってみたくなりました。さっそくフライパンを手に入れ恐る恐る使ってみることに。しっかり熱して、油もテフロンの時よりも多めにしてピーマンを炒めました。すると、高級な中華料理店のような炒め物ができたのです。こんなに輝くピーマンの炒め物が自分でもできるなんて。
翌日はチャーハンを作りました。チャーハンも驚くほどつやつやに。生姜焼きも餃子も見事にできて本当においしそう。もちろん、お味も最高です。お手入れも今のところ順調。調理後か食後にすぐ、亀の子束子で洗って拭いて乾かすと、使うたびに光ってきました。本当に洗剤は使わず、シンクの水道から出るぬるま湯で20秒くらいゴシゴシすればつるつるになるのです。
日本で発明された亀の子束子は今年で107歳。一つ一つ職人さんの手作りだそうです。亀の子束子西尾商店の公式サイトでは他にもいろんな束子が紹介されていました。次回は、亀の子束子の魅力をお届けしたいと思います。楽しみにしていてくださいね。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)