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食べて、聴いて、読む ゆったりした時間 大阪・心斎橋「ブルックリンパーラー大阪」

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食べて、聴いて、読む ゆったりした時間 大阪・心斎橋「ブルックリンパーラー大阪」

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約1500冊の蔵書が並ぶ本棚=2014年4月21日、大阪市中央区(沢野貴信撮影)  【大人の時間】

 粋なニューヨーク・スタイルの食事を楽しみながらライブステージで盛り上がったり、ゆったりした空間でお気に入りの一冊を読みながらカフェタイムを存分にくつろいだり-。そんな「食」「音楽」「書店機能」を融合した全く新しいタイプのレストランが大阪・心斎橋にある「ブルックリンパーラー大阪」だ。4月20日のオープン以来、飲食に加え、時代を先取りする音楽や本との出合いの場を提供する“文化発信基地”としての役割を果たし、高い支持を獲得している。

 1500冊、ミニライブ

 複合商業施設「心斎橋オーパ」の本館や「アップルストア心斎橋」など、大阪のメーンストリート、御堂筋沿いでもとりわけ多くの人々でにぎわう一帯に登場した「ブルックリンパーラー大阪」。

 地下に降りると、いかにもニューヨークっぽいれんが造りのモダンな入り口。店内に足を踏み入れると、想像以上に広々とした空間に驚かされるが、約580平方メートル、176席という規模だけでなく、重厚感漂うソファ席やニューヨークから輸入したモダンなテーブルやチェアまで、さまざまなくつろぎ方を提供するぜいたくなつくりは大阪にはないスタイルだ。

 さらに壁にはまるで図書館のように本が並ぶ。その数約1500冊。食のほか、ロック、ジャズ、映画といった国内外のあらゆるジャンルの文化・文芸作品を網羅しており、購入はもちろん、それらを読みながら食事もできる。店内奥のステージはジャズやクラシック音楽のミニライブからクラブイベントまで、多彩な催しに対応できるという。

 「食の街」への工夫

 音楽に強みを発揮できるのは、この店舗をプロデュースするのがあの有名ジャズクラブ「ブルーノート東京」などを運営するブルーノートジャパン(東京都港区)だからだ。

 2009年9月の東京・新宿を皮切りに、12年4月の九州・博多に続く国内3店舗目としてこの大阪店が登場したわけだが“食い倒れの街”大阪の象徴的な場所での開業とあって、店舗規模は過去最大。

 大阪店を実質運営するロアジャパンの井上尚美取締役(32)は「ニューヨーク市の中でも、とりわけ雑多な人種や文化が融合する街、ブルックリンは1960年代から多くの芸術家やミュージシャンをとりこにしてきました。その街の魅力を表現したのがブルックリンパーラーなのですが、古くから雑多な文化が力強く根を張る大阪とブルックリンには共通点が多い」と指摘し、「新しい物が好きな大阪人にこそ受ける」と胸を張る。

 そして料理の方も、食にうるさい大阪人にアピールする工夫があちこちに。例えばハンバーガーは「大阪ならではの工夫として、素材のうま味を引き出すためシンプルに味付けた粗挽き肉の味わいを生かしました。バンズにもこだわり、柔らかく肉に合う甘みが楽しめます」(井上取締役)。

 地ビールに合う!

 また、大阪では珍しいブルックリンの地ビール「ブルックリンラガー」のドラフトも登場。渋みとコクと飲みやすさの絶妙なマッチ感は特筆もので、このビールに合うよう、少しスパイシーなケイジャン風味の味付けをブルーチーズのソースでいただく「バッファローチキンウイング」やボリューム感満点の「リブアイロースステーキ」とともに、これから到来するビールの季節はぜひここで味わいたい。

 もちろんデザートも絶品。「悪魔に魂を売ってでも食べたい」(井上取締役)と言わしめる「クラシックデビルチョコレートケーキ」は、チョコの濃厚さを強調するためスポンジのチョコ層を四段重ねにした文字通りアメリカンな味わいだ。

 来店すれば、当店のモットー「人生における、無駄で優雅なもの、ぜんぶ」の意味がよく分かるはずだ。即効性ばかりがもてはやされるいま、対極にある“遅効性”を大切にする精神こそ、今の時代の究極のサービスなのかもしれない。(文:岡田敏一/撮影:沢野貴信/SANKEI EXPRESS

 ■ブルックリンパーラー大阪 大阪市中央区西心斎橋2の2の3 ORE心斎橋ビルB1F。午前11時30分~午後11時(不定休)。(電)06・6212・7881。www.brooklynparlor.co.jp/osaka/

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