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和とフレンチの融合 リピーター続出 りょうりや ステファン パンテル

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和とフレンチの融合 リピーター続出 りょうりや ステファン パンテル

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看板メニューの「フォアグラの奈良漬け巻き、南国風ソース」。これを食べるためだけに首都圏や九州からやってくるリピーターも…  【京都うまいものめぐり】

 いま、京都の食通や飲食業界関係者の間で最も注目されているお店が、2月22日に御所南にオープンしたフレンチレストラン「りょうりや ステファン パンテル」だ。祇園の有名フレンチ「ケザコ」のシェフとして独創的な料理の数々を提供し、食通をうならせ続けたフランス人、ステファン・パンテルさん(41)が独立、オーナーシェフを務めるお店だけに、早くも根強いファンからの予約が全国から相次いでいる。

 お客さまとの会話を大切に

 1972年に南仏・プロバンス地方に生まれたパンテルさん。13歳から父がオーナーシェフを務めるレストランを手伝い始め、料理の道に。

 パリの三つ星レストラン「グラン・ヴェフール」などで経験を積むが「パリで出会った大阪出身の日本人女性と結婚して、子供も生まれ、一度、日本で働いてみたい」と思い、2001年2月末に来日した。

 「大阪がある関西で仕事を探していたところ、祇園のお店を紹介してもらった」縁で京都に。06年12月にオープンした「ケザコ」では和とフレンチの華麗な融合で一躍、人気シェフに。そしてついに自身の名を冠したこの新店を開業した。

 「開業にあたり、一番最初に見つけた物件がここだったのですが、御所南という好立地の町家で庭も2つあり、雰囲気も抜群。さらに京都市営地下鉄の丸太町駅のすぐそばだし、気に入っています」と胸を張る。

 そんなお店は内部もシックなたたずまい。「もともとカウンターのお店を作りたかったんです。お客さまとコミュニケーションを密に取りたかったからですね」とパンテルさん。カウンター9席と4テーブル11席という配置も「私がいるカウンターからお客さま全員が見えるお店にしたかったから」と説明する。

 フォアグラと奈良漬け?

 パンテルさんの料理の数々は驚きの連続と言っていい。まずは「海老とネギのサラダ」。蒸した九条ネギの上に低温で焼いた海老。さらにその上にシェリービネガー入りのバニラアイスが。「海老の甘みを温かさと冷たさとの融合とともに楽しんでいただければ」とパンテルさん。

 そして「ケザコ」時代にパンテルさんの名を一躍有名にした「フォアグラの奈良漬け巻き、南国風ソース」。

 濃厚なフォアグラと奈良漬けの深み、そしてマンゴー、パッションフルーツ、パイナップル、ライムの4種類のフルーツでできたソースが一体化した味わいはまさに驚き。これだけを食べるため「ケザコ」には首都圏や九州からやってくるリピーターが続出した。この新店でも看板となる逸品だ。

 「ひらめのプレゼ(蒸し煮)」はキノコと百合根の上にプレゼしたヒラメ。そこに豆乳のニョッキやアサリ、ハマグリ、ムール貝、マテ貝。菊の花びらが春らしい。目の前で鮮やかな緑色の菊菜のソースをかけてくれる。

 「鹿肉のもも肉のローストと肩肉の赤ワイン煮込み」は京都産の鹿肉のパーツごとで異なる味わいが堪能できる。デザートの「温かいチョコのタルトレット」も大徳寺納豆の食感とチョコが見事にマッチ。

 人生や物語を紡ぐ芸術品

 「料理とはシェフが歩んできた人生や物語を紡ぐ芸術品なのです」と語るパンテルさんらしく、盛りつけや食器にもこだわり抜き、味はもちろん視覚的にもまさに芸術品だ。

 「フュージョン(融合)という言葉はそんなに好きではありません。もともと食材に国籍はありません。つまりはシェフの考え方なんです。だから、おいしくなるならどんな食材でも使います。だから『フォアグラの奈良漬け巻き』が誕生したのです」ときっぱり。

 2、3年のつもりの京都暮らしも長くなったパンテルさん。「京都人に愛され、京都になくてはならないお店と評価してもらえるように頑張りたいですね」と笑った。(文:岡田敏一/撮影:恵守乾/SANKEI EXPRESS

 ■Ryoriya Stephan Pantel(りょうりや ステファン パンテル) 京都市中京区柳馬場通丸太町下ル西側、(電)075・204・4311、営業時間はランチが正午~午後3時(LOは午後1時30分)、ディナーは午後6時~10時(LOは午後8時30分)、ランチは5000円、ディナーは1万円(いずれも税抜き)のコースのみ。定休日は毎週水曜と第2・第4火曜日。

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