≪オートでは暗い補正で適正露出を≫

　今年２月８日の朝、カーテンを開けると雪が降り積もり始めていました。リゾート地のような景色ですので、南国に雪が降ったような不思議な光景でした。雪は白いので、オートで撮影をすると暗くなりすぎる傾向があるので、明るさの補正をしながらちょうど良い露出を決めるといいでしょう。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ　５Ｄ　ＭａｒｋＩＩＩ

・絞り　　　　　　　　５．６

・シャッタースピード　１／６

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

　≪影の強い弱いを追って撮る楽しさ≫

　同じ景色でも影の強い日と弱い日があり、一日の中でも影が移動していきます。１時間ごとに撮影するのも面白いでしょう。こちらは正午になる前の日の光です。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ　５Ｄ　ＭａｒｋＩＩＩ

・絞り　　　　　　　　９

・シャッタースピード　１／２００

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

　≪人物を入れて　新緑を美しく≫

　春の新緑がまぶしい時期、やっと茶色の芝から緑に生え変わった５月の朝の写真です。工事の作業の方を左下に、娘を保育園に送っていく旦那さんの姿を入れてみました。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

・絞り　　　　　　　　Ｆ８

・シャッタースピード　１／１２５

・ＩＳＯ　　　　　　　１００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

　≪夕方の雰囲気をしっかり出す≫

　夏の夕方、この日は波が高かったのか、サーフィンをする人が多く、ボードを下で洗っている人がいました。露出を明るくし過ぎると夕方の雰囲気がでなくなり、何時なのか分からない写真になってしまうので、明るさとホワイトバランスを注意しました。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＥＯＳ　５Ｄ　ＭａｒｋＩＩＩ

・絞り　　　　　　　　Ｆ８

・シャッタースピード　１／５０

・ＩＳＯ　　　　　　　４００

・ＷＢ　　　　　　　　日陰

　≪全てを見せず作風に変化を≫

　撮影するときに、横位置だけでなく縦位置で撮ると、また雰囲気が変わり、違った作風になるでしょう。縦にして、この歩道の手前と先を切ることで長く続いている道のように見えてきますね。全てを見せないことで、同じ風景でも自分の撮りたい作風に変えることがトリミングの仕方でできます。（ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■須藤夕子（すどう・ゆうこ）　１９７４年、横須賀市出身、広告代理店など３年間のＯＬ経験を経て、カメラマンの道を目指す。現在フリーランスカメラマンとして雑誌、広告など国内外の著名人ポートレートを過去１０００人以上撮影。その他に写真講師として各地で教えている。公式サイト：ｓｕｄｏｙｕｋｏ．ｃｏｍ

　【私のイチオシ】

　■ポール・ニックレン写真展「Ｒｅｍｏｔｅ　Ｒｅｇｉｏｎｓ－辺境の生命－」　辺境に生きる野生動物をテーマにした写真展が開催中です。大迫力の大型パネル、プリントなど約５０点が展示されており、隅々まで見たくなります。

コニカミノルタプラザ　東京都新宿区新宿３の２６の１１　新宿高野ビル４Ｆ。（電）０３・３２２５・５００１。６月２４日（火）まで。＜開館時間＞午前１０時３０分～午後７時（最終日のみ午後３時まで。会期中無休。入場無料。ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｋｏｎｉｃａｍｉｎｏｌｔａ．ｊｐ／ｐｌａｚａ／

　【読者写真】夕子先生のワンポイントレッスン

　たくさんの色が入る作品はまとまりにくく、落ち着かない印象になるケースがありますが、背景の赤が主張しすぎない落ち着いた色合いなので、手前の主役を引き立てています。青空も入って、とても爽やかな作品です。＜今回の読者：福島県棚倉町　石綿達郎さん＞

　≪作品お待ちしております！≫

　カメラ女子の力作を募集します（男性もＯＫ）。テーマは自由です。Ｆａｃｅｂｏｏｋの「笑顔泥棒写真倶楽部」では無料で写真添削をしています。投稿写真の中で良い作品は、こちらの読者コーナーで発表されます！　投稿写真はメールでも受け付けます。作品名▽氏名（希望者はハンドルネーム）▽住所▽電話番号▽職業▽使用カメラ機種▽撮影場所▽撮影日－を記載。投稿お待ちしています！　アドレス：ｅｘ－ｃａｍｅｒａ＠ｓａｎｋｅｉ．ｃｏ．ｊｐ