SankeiBiz for mobile

育てIT女子高生 50億円投資 Google、“男社会”是正へ

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの科学

育てIT女子高生 50億円投資 Google、“男社会”是正へ

更新

米カリフォルニア州ロサンゼルス  米グーグルが、IT業界で将来、活躍するIT女性技術者を増やすため、女子中高生にコンピューター・プログラミングなどを学ぶ機会を提供するプロジェクトを立ち上げた。3年間で総額5000万ドル(約50億円)を投資する。米IT業界では、女性の技術者が極めて少なく、グーグルでも技術系社員の17%しかいない。今回のプロジェクトは、男女の機会均等を図ると同時に、有能な女性技術者の育成・採用に力を入れ、アプリケーションソフトなどの開発に女性ならではの視点を生かすのが狙いだ。

 イベントに150人

 「シリコンバレーなら私は最も頭が固くてばかな人間だろうけど、アプリのアイデアならいっぱいあるわよ。男の写真を撮ったら、その男が独身か既婚か、乗ってる車が何かを教えてくれる『彼ってどうなの?』とか。でも、実現方法は分からないけど…」

 グーグルがニューヨークで今月(6月)19日に開いたプロジェクトの発足イベントには約150人の女子高生が参加し、司会を務めた人気タレントのミンディ・カリングさん(34)は、アイデアを実現しようと呼びかけた。プロジェクト名は「メイド・ウィズ・コード」。「コンピューターのコードを使って、プログラムを作ろう!」という意味だ。

 名門デューク大学に通うブリタニー・ウェンガーさん(19)も「私は高校時代、コンピューター技術専攻のクラスで唯一の女性でした。でも、先生が女性だったので救われました。ここにいるみなさんにも同じ経験をしてもらえたらと願っています」と訴えた。

 ウェンガーさんは17歳のときに「乳がん診断アプリ」を開発し、グーグルが開催しているの科学フェアで優勝した経験を持つ“IT女子”だ。

 社内でも17%

 グーグルは、イベントに合わせ、女子高生らにコンピューターへの関心を持ってもらうための支援サイトを開設。また、3年間で5000万ドルを出資しガールスカウト団体やマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディア研究所と協力し、プログラミングを学ぶ機会を提供していくことを表明した。

 グーグルの開発部門の中枢「グーグルX」の女性副社長ミーガン・スミス氏(49)は、「この活動に参加するのに、あなたがプログラミングの技術を知っている必要はありません」と、まずは興味を持ってほしいと呼びかけた。

 米IT米国でも、女性の人材不足は深刻だ。グーグルは5月に、全社員の性別や人種の内訳を示す多様性報告書を公表した。それによると、全社員約4万8000人のうち男性が70%を占めた。さらに、技術系の社員では男性が83%に達し、女性は17%しかいなかった。グーグルは「多様性という点では望ましい状態ではない」としたうえで、「女性技術者が極端に少なく採用は難しい」と弁明した。

 AP通信によると、将来、コンピューター関係の仕事に就こうと考えている女子高生はわずか1%しかいないといい、現状では、将来的に女性が増える期待は乏しい。女子高生を取り込み、IT業界の“男社会”を是正できるのか。グーグルの取り組みが注目される。(SANKEI EXPRESS

ランキング