≪写る側と写す側　一緒の画面で撮影≫

　テレビ番組でよく見かける「ワイプ」（小窓による画像の切り替え）が、このコンパクトカメラでできるんです！　広角２５ミリの内側のカメラは、写る側と写す側が同時に撮影できます。子供の記録ばかり撮影して、自分と一緒に写った写真が少ないという方も多いと思います。どんな顔で子供と接して子育てをしていたのか、を記録できるストーリーカメラとして活躍してくれそうです。静止画だけでなく、動画も残すことができます。もう一つの新しい機能としてはシャッターを押した前後数秒を自動で動画も撮影することができる優れものです。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ１００

・絞り　　　　　　　　Ｆ２．８

・シャッタースピード　１／４００

・ＩＳＯ　　　　　　　８０

・プラス補正　　　　　＋１／３

　≪手持ちでもキレイにブレ減らすポイント≫

　月が雲に入っていく瞬間を撮りました。夜景や月明かりなどを携帯のカメラで撮るのはとても困難です。コンパクトカメラは低ノイズで感度を上げれば手振れを軽減でき、手持ちでもしっかりピントの合った写真の撮影が可能です。この写真も三脚は使用せず、手すりにカメラを固定させて撮影しました。暗い場所ではなるべくひじを固定させ、体を三脚のようにすることがポイントとなります。ガラスを隔てて撮る場合は、レンズをガラス面に押し当てて撮ると良いでしょう。

　【Ｄａｔａ】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ１００

・絞り　　　　　　　　Ｆ３．５

・シャッタースピード　０．８

・ＩＳＯ　　　　　　　８００

・プラス補正　　　　　＋１／３

　≪前後をボカして雰囲気あるカット≫

　トイカメラや魚眼などシーンモードの中にジオラマモードがあります。少し高い位置から車や建物、人物を撮ると、ミニチュアの世界が写しだされます。このモードは前後が大きくボケる特徴があるので、風景だけでなく、洋服やネイルなどを撮るのはいかがでしょうか。前後をボカし、その効果を利用することで雰囲気のあるカットがとれ、部屋の中をスッキリ見せることができるでしょう。

　【Ｄａｔａ（１）】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ１００

・絞り　　　　　　　　Ｆ４．５

・シャッタースピード　１／２００

・ＩＳＯ　　　　　　　８０

・プラス補正　　　　　＋１／３

　【Ｄａｔａ（２）】

・カメラ　　　　　　　Ｃａｎｏｎ　ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ１００

・絞り　　　　　　　　Ｆ３．５

・シャッタースピード　１／１００

・ＩＳＯ　　　　　　　６４０

　≪青空生かして力強さを出す≫

　このようになんでもない草花の咲いている場所は、いろんな場所にあると思います。ただそのまま撮るよりも、地面に置いて青空をバックに撮ってみてください。植物が大地から力強く生えているという主題がはっきりと強調されますね。

　≪被写体の位置寄せて撮る≫

　ポピーを真上からのぞき込むように撮影しました。チューリップマークのマクロモードにすると、ピントが早く合うようになります。被写体を真ん中に置くよりも、どちらかに寄せて撮ることで、バランスが良い構図となります。土が背景に多く入ると暗い印象になるので、写りの良い花と被写体が引き立つ背景を選びましょう。（フリーランスカメラマン　須藤夕子／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■須藤夕子（すどう・ゆうこ）　１９７４年、横須賀市出身、広告代理店など３年間のＯＬ経験を経て、カメラマンの道を目指す。現在フリーランスカメラマンとして雑誌、広告など国内外の著名人ポートレートを過去１０００人以上撮影。その他に写真講師として各地で教えている。公式サイト：ｓｕｄｏｙｕｋｏ．ｃｏｍ

　【私のイチオシ】

　■ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ１００　キヤノンオンラインショップ価格＝３万４８００円＋税。静止画も動画も撮れる。撮った後の編集はカメラにお任せ！　撮りためた写真や動画からカメラが自動で選び、ストーリー性のある動画編集する機能「ストーリーハイライト」も搭載。約１２１０万画素　１／１．７型ＣＭＯＳセンサー／Ｆ１．８の明るいレンズ／広角２４ミリ／光学５倍ズーム／チルト式液晶モニター。

　■ＰｏｗｅｒＳｈｏｔ　Ｎ　キヤノンオンラインショップ限定販売＝２万８５５３円＋税（ジャケット＆ストラップセット付き）。自由な撮影を可能にする独特のデザイン。シャッターボタンのないカメラ、レンズまわりのリングでズーム、シャッターを操作。約１２１０万画素　１／２．３型ＣＭＯＳセンサー／広角２８ミリ／光学８倍ズーム／チルト式液晶モニター。

　【読者写真】夕子先生のワンポイントレッスン

　６月に行われた須藤夕子テーブルフォト講座に参加の杉山さんの作品です。とても男性が撮ったとは思えない柔らかい優しい光の中に、ケーキとお花や小物を使った見ていて楽しくなるような作品が撮れましたね！　小物のチョイスや全体的なまとまりが優れていて、ケーキなどの影がなく、フラットな光の中で撮っていてよいでしょう。＜今回の読者：杉山康雄さん＞

　≪作品お待ちしております！≫

　カメラ女子の力作を募集します（男性もＯＫ）。テーマは自由です。Ｆａｃｅｂｏｏｋの「笑顔泥棒写真倶楽部」では無料で写真添削をしています。投稿写真の中で良い作品は、こちらの読者コーナーで発表されます！　投稿写真はメールでも受け付けます。作品名▽氏名（希望者はハンドルネーム）▽住所▽電話番号▽職業▽使用カメラ機種▽撮影場所▽撮影日－を記載。投稿お待ちしています！　アドレス：ｅｘ－ｃａｍｅｒａ＠ｓａｎｋｅｉ．ｃｏ．ｊｐ

　【ＮＥＷＳ！】

　７月１９日テーブルフォト講座生徒募集中。辻堂カルチャーセンター　（電）０４６６・３１・０４１１