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家屋も倒壊「怖い…今までと違う」 「最強」台風8号 沖縄通過
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台風8号の強風で倒壊したプレハブ造りの食堂=2014年7月8日、沖縄県那覇市松川(荒木孝雄撮影) 大型で非常に強い台風8号は7月8日、沖縄本島や宮古島付近を通過し、猛烈な風が各地で吹いた。気象庁は沖縄本島地方に暴風と波浪、大雨、高潮の、宮古島地方に暴風と波浪、高潮の特別警報を出した。8日夕に、差し迫った危険の恐れが少なくなったとして、沖縄本島地方の高潮、宮古島地方の全ての特別警報を解除した。
気象庁によると、台風は進路を東寄りに変えて東シナ海を北上する見通し。勢力はやや弱まるが、10日には最大風速33メートル以上の強い勢力を保って九州に近づき、上陸の恐れもある。東日本にも影響する可能性がある。
気象庁の海老原智予報課長は8日の記者会見で、九州や本州では「台風の湿った南風の影響で雨量が多くなり、厳重な警戒が必要」と述べた。
沖縄県では8日、渡嘉敷村で瞬間風速53.0メートル、那覇市で50.2メートルなどの猛烈な風を観測。24時間雨量も那覇市で150ミリを超え、海は大しけとなった。宮古島市や宜野湾市など19市町村は一時、約24万世帯の約59万人に避難勧告を出した。
那覇市の女性(83)が強風で脚立から転倒するなど4人が軽傷。沖縄県の空港は全便欠航し、公立の小中高校も臨時休校。停電も相次いだ。
9日にかけても、最大風速は沖縄が40メートル(最大瞬間風速60メートル)、九州と鹿児島県の奄美が24~25メートル(最大瞬間風速35メートル)と予想。台風の湿った空気が梅雨前線に流れ込む影響などで、西日本の太平洋側を中心に大雨となる恐れがある。
暴風雨が吹き荒れた沖縄県では、ビニールハウスの覆いはめくれ、家屋が倒壊する被害も発生。「今までの台風と違う」。自主的に避難所に身を寄せた住民は恐怖を口にした。宮古島は特産品のマンゴーの収穫期で、農家から「このまま通り過ぎてほしい」と祈るような声が聞かれた。
「家が揺れ、ガラスが風で割れるのではないかと思った」。那覇市の清掃員の女性(54)は恐怖を感じ、パートの次女(19)ら家族と昼ごろ、何も持たずにタクシーで避難所となった市の保健所に来た。
那覇市の住宅街では、倒れた家屋が道路を完全にふさぎ、むきだしになった材木が飛ばされないようにロープで固定されていた。街路樹がいたるところでなぎ倒されていた。
宮古島も猛烈な風雨が吹きつけた。「おおばり農園」の下地久子さん(62)は「マンゴーはまだ1割しか収穫していない」と嘆く。7日は普段より多めに収穫したが、航空便は欠航したため冷房の効いた集荷場に保管、農園の防風ネットも二重にした。「台風通過まで何とか鮮度が落ちないように」と声を落とした。
収穫前のマンゴーの様子を見に来た農家の男性(75)も「台風の規模を聞いて心臓が止まるかと思ったが、今のところそれほど被害はない。何とかこのまま通り過ぎてほしい」と話した。(SANKEI EXPRESS)