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いい意味で人を巻き込んでいく人間になりたい 映画「南風」 黒川芽以さんインタビュー

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いい意味で人を巻き込んでいく人間になりたい 映画「南風」 黒川芽以さんインタビュー

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「私はもともとアクティブで運動が大好き。乗り物も好きなので、本作のようなロードムービーにまた出てみたい」と語る、女優の黒川芽以(めい)さん=2014年5月29日、東京都渋谷区(大山実撮影)  今年だけで何本の出演作が公開されるのだろう。爽やかな笑顔と元気いっぱいの演技で多くのファンを魅了してきた黒川芽以(めい、27)は、いま最も脂の乗った売れっ子だ。だが、内面といえば、驚くほど悲壮感に満ちたもので、半ば強迫的といえるほど、あるべき自分になろうと自分を追い込んでいた。「仕事も、人間的な幅の部分も含めて、26歳のうちに革命を起こして成長しなければ…。そんな思いで昨年1年は映画を中心に頑張ってきました」

 出合うべくして出合った

 なぜそんなにまで思い詰めてしまったのか? 恐る恐る水を向けると、実にきちょうめんな彼女らしい真摯(しんし)な答えが返ってきた。「私はいい意味で人を巻き込んでいく人間になりたいんです。でも、実際には人に寄り添うことが多く、そのことをずっと悩んできました。気がつけば、30歳が視界に入ってきて、私は20代のうちにどれだけのものを残せたのだろうと考えてしまって…」。よくよく考えれば、仕事と学業に全精力を注いできた黒川は、「自分と向き合う時間などありませんでした」と吐露する。

 そんなときに出合ったのが、日台合作の主演映画「南風(なんぷう)」(萩生田宏治(はぎうだ・こうじ)監督)。意に沿わない部署へ異動した26歳のファッション誌編集者、藍子(黒川)が、自転車に乗って台湾の名勝めぐりを楽しみながら、人生で本当に必要なものは何かに気づくまでの軌跡を丁寧に追ったロードムービーだ。

 東京の出版社で働く藍子は、あまり気乗りがしないサイクリングイベント取材のため台湾へ。ひょんなことから、現地で道案内を買って出た16歳のモデル志願の少女、トントン(テレサ・チー)とイケメンのユウ(コウ・ガ)とのサイクリングの珍道中が始まる。

 恋にも仕事にも行き詰まり、悶々とした日々を送る藍子役を得たことで、俄然(がぜん)やる気が出た。「出合うべくして出合った映画だと感じています。藍子も26歳ということで、共感が持てます。また、私にとって初の海外撮影ということで、撮影後に一つ大きくなって帰ってこられればいいなとも考えました。結果的に相当思い入れの強い作品となりました」

 自分一人で戦っている感じ

 1カ月余りに及んだ撮影で、日本人女優は自分のみ。現地の言葉が分からず、英語とジェスチャーで共演者やスタッフと意思疎通した。「マネジャーなしで2週間過ごして、まるで自分一人で戦っている感じでした」。夜間は1人で歓楽街を歩き、飲食店でご飯を食べたり、長距離のサイクリングでパンパンに張ってしまった足をほぐそうと、マッサージ店にも顔を出した。「藍子はこんな場所を歩いたのかな」「たぶんこんな店にも行ったのだろうな」と、自分の分身ともいえた藍子に思いをめぐらせ、役作りの参考にもした。

 5月に27歳になった黒川は、苦労を買って出た本作の撮影を終えることができたからといって、到底、すぐに理想の自分に近づけたとは思っていない。「少しずつ、いい意味で自尊心を育んでいきたいです。それが27歳となった私の課題です」。なんと、8月2日公開の主演作「ドライブイン蒲生」では眉毛をそり落とし、見事なヤンキー姿を披露したとか…。7月12日から全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:大山実/SANKEI EXPRESS

 ■くろかわ・めい 1987年5月13日、東京都生まれ。主な映画出演作は、2011年「僕たちは世界を変えることができない。」、12年「ガール」、13年「横道世之介」。今年は、「ぼくたちの家族」「KILLERS」、いずれも主演の「劇場版 東京伝説 歪んだ異形都市」「青の光線」「ねこにみかん」が公開されたほか、「ドライブイン蒲生」(主演)「福福荘の福ちゃん」が控える。

 ※映画紹介写真にアプリ【かざすンAR】をインストールしたスマホをかざすと、関連する動画を視聴できます(本日の内容は6日間有効です<2014年7月16日まで>)。アプリは「App Store」「Google Playストア」からダウンロードできます(無料)。サポートサイトはhttp://sankei.jp/cl/KazasunAR

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