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ベトナム 「栄養クラブ」活動 「より良い未来を」 願いは共通

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ベトナム 「栄養クラブ」活動 「より良い未来を」 願いは共通

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ワールドビジョン(WV)の事業地があるベトナム・ディエンビエン省に住む女の子。あどけない笑顔が可愛らしい=2013年7月8日、ベトナム・ディエンビエン省(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)  今年4月、少数民族が多く住む、ベトナム北部の山岳地域を訪れた。首都ハノイから飛行機で約1時間、そこから車で3時間のところに、ワールド・ビジョン(WV)の事業地がある。

 村の集会所では、多くのお母さんたちが、栄養のあるおかゆの作り方を学んでいた。穀類だけでなく、タンパク質や野菜など複数の食材を組み合わせることで、おかゆでも栄養価の高い食事になる。食材も地域で調達できる。お母さんたちは、それを実地で学んでいた。

 おかゆが出来上がるころ、隣の部屋が騒がしくなった。元気な子供たちが大勢集まっていた。彼らは料理を習っていたお母さんたちの子供。皆、口や鼻をおかゆでベタベタにしながら、おいしそうに食べている。お母さんたちは、その姿を目を細めて見つめていた。

 子供たちの食事が終わると、村の保健スタッフによる講義が始まった。多くの人たちが、村の中心地にある保健センターから10キロ以上離れた場所に住んでいるため、日常的なけがや病気は家庭で応急処置ができるように基礎知識を伝えている。また、母乳育児や妊娠中の検診の重要性を伝え、定期的に保健センターで受診することも勧めている。

 保健センターに行くことが難しい人々に対する保健のアウトリーチ活動や、栄養に関する知識を普及する「栄養クラブ」の活動は、WVがベトナムの500カ所以上で行っている。

 お母さんたちは、子供たちのために、少しでも栄養のある食事を作りたい一心で十数キロも離れた場所から、栄養クラブに足を運んでいる。子供に栄養のある食事を食べさせたい、より良い教育を受けさせたいなどの願いは、世界中の親に共通するものであることを、一人の母親として再認識した。

 アフガニスタン駐在の際に出会ったアフガニスタン人は、「紛争のため、文化のため、自分は教育を受けられなかったけれども、たとえ女の子であっても、子供にはより良い教育とより良い未来を与えたい」と、真剣な思いを語った。

 ≪まずは5歳まで生きられるように≫

 しかし、教育を受ける以前に、5歳の誕生日すら迎えられずに、命を落とす子供たちが世界にはまだ大勢いる。その数は、年間660万人。1日当たり、実に1万8000人以上の子供たちが命を落としているのが現実だ。しかもやりきれないことに、これらのほとんどが、安価で簡易な予防や対策で救えるはずの命なのである。

 私たちは、この現実をただ傍観するしかないのだろうか。

 答えはNOだ。基本的な衣食住に恵まれ、基礎的な教育を受け、インターネットを通じて世界中に発信できる私たちには、自分たちが思う以上にできることがある。

 まずは世界の状況を知って周りの人に広めること。さらに、その状況を改善するために一歩を踏み出すこと。

 その一歩として、ワールド・ビジョン・ジャパンでは、「命の木プロジェクト」を実施している。2000年に国連ミレニアム開発目標(MDGs)で約束された5歳未満の乳幼児死亡率を2015年までに1990年の3分の1に下げるという目標の達成を目指すもので、趣旨に賛同した方々から、「子供たちの命を救いたい」という思いを込めたメッセージや写真などのアクションを募集し、それらを国連総会に出席する日本政府に政策提言書とともに提出する。

 5歳まで生きられれば、多くの子供たちが大人になるまで生きていけることから、プロジェクトは「世界の子供たちにまず5歳までの命を」と訴える。

 政策決定者の決断に影響を及ぼし、政策を変えることは容易ではない。しかし、私たち一人一人が世界の課題解決のために行動を起こし、一丸となって政府に働きかけることで影響力が強まり、政策の改善につながり、より良い世界が創られる。どこに住んでいようとも、全ての子供たちがまずは5歳まで生きられる世界を創るために、ぜひ、皆さんの力を貸していただきたい。(文:ワールド・ビジョン・ジャパン 柴田哲子(のりこ)/撮影:ワールド・ビジョン・ジャパン/SANKEI EXPRESS

 ■しばた・のりこ 東京外国語大学卒業後、国際協力銀行(当時海外経済協力基金)入行。中央アジア・カフカス(英語名コーカサス)地域向け円借款事業などを担当。退職し、国際NGOジェン(JEN)入団、事務所長としてアフガニスタンに赴任。治安状況が悪化する中、2カ国にまたがる3事務所を統括し、復興支援事業を実施。帰国後、出産・育児のためにジェンを退団。東日本大震災を機にワールド・ビジョン・ジャパンに入団。東日本大震災の復興支援に携わった後、現在は広報・アドボカシー課長。

 ■ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ) キリスト教精神に基づいて開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う国際NGO。子供たちと家族、彼らの地域社会とともに、貧困と不公正を克服する活動を行っている。

 【ガイド】

 ■「世界の子どもたちに、まず5才までの命を。」 WVJでは「命の木プロジェクト」を実施しています。www.worldvision.jp/inochinoki/

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