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露「情報統制」 FB、ツイッター支配下に 新法、国内サーバーに保存義務付け

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露「情報統制」 FB、ツイッター支配下に 新法、国内サーバーに保存義務付け

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ロシア・首都モスクワ  ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)が7月22日、国内で営業するネット企業に対し、全ロシア人の個人情報をロシア国内のデータセンター(サーバー)に保存することを義務付ける法律に署名し、欧米に衝撃が広がっている。米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動に対抗し、国民の個人情報を政府が国内で管理・保護する狙いがあるとみられるが、2016年9月発効のこの新法に対し、ロシア国内にセンターがないグーグルやフェイスブックなど米ネット大手が強く反発。交流サイト潰しが目的との非難の声も出ている。

 全国民が対象

 フランス通信(AFP)やロシアのテレビ局ロシア・トゥディ(電子版)などによると、新法では、ロシアでサービスを展開するネット企業はロシア国内にデータセンターを設置し、センター内のサーバーにロシア人の全個人情報を保存せねばならない。

 これらのネット企業はロシア政府と事業契約を結ばないとロシア人の個人情報を国外に送信できず、ロシア当局の方針に逆らえばロシア国内からのアクセス制限といったペナルティーを科される場合もあるという。

 各社のデータセンターに対してはロシアの法律が適用されるため、事実上、センターも、センター内のサーバーが保有するロシア人の個人情報も、ロシア政府の管轄下に置かれるといっていい。情報の検閲も思いのままだ。

 ロシア政府は新法について「コンピューター・ネットワーク上でのロシア人の個人情報の管理体制の向上」が目的で、違反する企業にはサービスの停止を命じると説明。法案を提出した議員らは、国民の個人情報が国外のサーバーに保存されていたら犯罪者による不正侵入で盗まれる危険性があると主張する。

 米ネット大手反発

 しかし、ロシア国内にデータセンターがない米の大手ネット企業はロシア政府のこうした強硬姿勢に反発している。新法が発効すれば国外にサーバーがある航空会社やホテル・旅行会社のネット予約システム、ネット通販の電子決済などが機能しなくなるとの懸念も出ている。

 ネット企業のためロビー活動を展開する「ロシア電子通信協会(RAEC)」は今月(7月)初め、新法の下では「多くの世界的なネットサービスが不可能になるだろう」と警告。ロシアのネット専門家で著名ブロガーのアントン・ノシック氏はロイター通信に「新法は、フェイスブックやツイッター(といった交流サイトや)、ユーチューブといったネットサービスをロシアで停止させるための口実だ」と語った。

 漏洩防止へ「敵視」政策

 昨年(2013年)、米中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン容疑者(31)が、NSAによる最新のネット技術を駆使した情報収集活動を暴露したことで、シリアやウクライナの問題で敵対する欧米諸国への情報漏れを抑えようと、政権が“ネット敵視”政策を矢継ぎ早に打ち出し始めたとの観測は根強い。

 昨年(2013年)7月11日付英紙ガーディアン(電子版)によると、ロシア連邦警護庁(FSO)は、デジタル情報の漏洩を防止するため、タイプライターを大量購入する計画をぶち上げ、今年4月には国内のブロガーへの言論統制に踏み切った。国際的に孤立を深めるプーチン氏は、再び旧ソ連のような「鉄のカーテン」を敷くつもりなのか-。(SANKEI EXPRESS

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