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【期限切れ鶏肉】モラル欠落した隠蔽体質 青い肉に平然と「腐ってるのさ…」

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【期限切れ鶏肉】モラル欠落した隠蔽体質 青い肉に平然と「腐ってるのさ…」

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食品会社「上海福喜食品」の工場内にある、鶏肉加工品の生産ライン=2014年7月20日、中国・上海市(共同)  ≪上海テレビ局潜入取材、実態暴く≫

 中国上海市の食品会社「上海福喜食品」が使用期限切れの食肉を使用していた問題は「外資系大手ファストフード店なら食の安心・安全は確保されている」との日中両国の消費者の幻想を打ち砕いた。

 従業員となって潜入取材した上海のテレビ局記者が暴いたのは、利益追求を優先した組織的な規範意識の欠如と、隠蔽(いんぺい)体質が蔓延(まんえん)した食の現場の実態だった。

 内部告発をきっかけに約3カ月かけて取材したテレビ局が今月(7月)20日に放送した番組を再現した。

 「腐ってるのさ」。使用期限を7カ月過ぎたステーキ肉を前に「この肉、青く変色してますよ」と問い掛ける潜入記者に、従業員の一人は平然と受け流した。

 肉は細かくカットされて包装され、袋に記した新たな使用期限は1年後になっている。この作業は工場の幹部から使用期限を改竄(かいざん)するよう指示が出たことを受けて実施されていた。

 2008年1月に中国製ギョーザ中毒事件が発覚し、9月には有害物質メラミンに汚染された粉ミルク流通事件が問題化したことを受け、中国では09年に食品安全法が施行された。

 食品安全法では期限切れの原料の使用を禁じているが、上海福喜食品上層部は法律無視を命じ、現場も指示に従っていた。

 コストを下げるため、販売基準を満たさない不合格品の使用も日常茶飯事だった。マクドナルド向けのハンバーガー用のビーフパティ(牛肉)を生産する際には、現場の責任者自らが不合格のパティを攪拌(かくばん)機のラインに投入。

 疑問を投げ掛ける潜入記者に、この責任者は「食品工場で働く前は何も知らず、工場で作られた食品をおいしいと思っていた。今や君もマクドナルドなどで食べても、絶対に以前のようにおいしくは感じないはずだ。『知らぬが仏』ってやつさ」とうそぶいた。

 チキンナゲットの生産工程でも、不合格品の使用は横行。作業員は「どうせ(不合格品を)混ぜても分かりっこない」と話し、一般的に原料の5%は不合格品を使っていると明かした。

 取引先の中国のマクドナルドも品質維持のための検査をしていた。ただ前日に通告を受ける工場にとっては、不正の歯止めにはならなかった。

 生産現場に検査の知らせが入ると、不合格品を入れたポリ袋をいったん隠し、検査終了後に取り出して使っていた。

 不正発覚を防ぐため2種類の資料を作成するなど多大な労力をかけていた。一つは事実を記した現場用で、もう一つは外部の検査をくぐり抜けるために数字が改竄された資料だ。

 「(外部)検査の日だけが正規の生産だ。皇帝がお忍びで視察しても、実際には事前に連絡があり、庶民が列を成して歓迎するようなものだ」。

 従業員の一人は外部検査の形骸化をあざ笑うかのように、潜入取材の記者に語った。(共同/SANKEI EXPRESS

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