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アフリカ発 新感覚シンガー・ソングライター アシャ、ボンゲジウエ・マバンドラ
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フランス生まれのナイジェリア人音楽アーティスト、アシャ(提供写真) 世界中で音楽を追い求めているマニアにとって、アフリカほど未知で魅力的な場所はない。米国のソウルミュージックも中南米のラテン音楽も、すべてのルーツはアフリカ大陸。乱暴な言い方をすれば、アフリカ音楽を知れば、世界の音楽を知ったことになるのだ。そして、常に新しい感性のミュージシャンが生まれ、音楽シーンに影響を与えている。とくに、ここ数年はいわゆるシンガー・ソングライターの充実ぶりが顕著。今回はその中から注目の2人を紹介したい。
パリ生まれのナイジェリア人であるアシャは、日本でも人気のあるシンガーの一人だ。2007年にデビューし、世界的にブレークした彼女は、非常にバランス感覚のあるアーティスト。ナイジェリア音楽をベースに、幼い頃から聴いていたというソウル、ジャズ、レゲエなどを絶妙にミックスし、スピリチュアルな歌世界を作り上げるのを得意としている。最新作「ベッド・オブ・ストーン」を聴いてみれば、その才能に圧倒されるだろう。欧米のミュージシャンたちとコラボレートしたグルーブ感のあるサウンドはもちろんだが、陰影と緩急を自在に操る表情豊かな歌声は本当に魅力的だ。ロックファンにも訴えかけられるオープンな雰囲気もポイントが高い。
南アフリカ共和国出身のボンゲジウエ・マバンドラも、なかなかユニークな存在のシンガー・ソングライターだ。ネルソン・マンデラの生誕地である東ケープ州に生まれ育った彼は、ヨハネスブルクの学校で演劇を専攻。俳優として仕事をしながら、音楽活動も並行して行っていたという。数年かけて制作し、12年に発表されたデビューアルバム「ウムリロ」は、国内外で大きな評価を得ることになり、一躍人気アーティストの仲間入りを果たした。彼の音楽の特徴は、なんといってもアコースティックを基調にした優しいサウンドと、ハイトーンを駆使した伸びやかな歌声だろう。表面的にはモダンで都会的な印象だが、よく聴くと民謡や子守唄といったトラディショナルなエッセンスがちりばめられている。また、故郷の言語であるコーサ語の響きも心地よく、包容力に満ちた世界に魅了されることだろう。(音楽&旅ライター 栗本斉(ひとし)/SANKEI EXPRESS)