≪逆光で映える柔らかい花びら≫

　芝の緑をバックに、（１）は曇っていましたが、太陽がカメラの後ろ側にある順光で、（２）は逆光で撮影しています。同じ花でもまったく印象が違いますね。（２）の方がバラらしい、何枚にも重なり合った花びらの柔らかさが出ていると思います。

　【Ｄａｔａ】

・カメラは全てＣａｎｏｎ　ＥＯＳ－１Ｄ　Ｘ

（１）

・絞り　　　　　　　　Ｆ４

・シャッタースピード　１／５０

・ＩＳＯ　　　　　　　１００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

（２）

・絞り　　　　　　　　Ｆ４

・シャッタースピード　１／１００

・ＩＳＯ　　　　　　　１００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

　≪曇り空をカット　晴れを演出≫

　２人のバストアップポートレートです。まずは背景を考えます。天気が良くない場合、空が真っ白に写ってしまいますので、空を思い切って切り、緑をバックにすると晴れているかのように写ります。

　【Ｄａｔａ】

・絞り　　　　　　　　Ｆ５

・シャッタースピード　１／６０

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　曇り

　≪ポーズ変えて何枚も撮る≫

　顔の角度は１ミリでも変えると表情が変わります。立たせ方を指示し、ポーズを変えて何枚か撮りましょう。新婚夫婦だからといってピタリと密着したポーズだけでなく、少し離れて立たせても、別々で生きてきた２人が自立して選んだ人だという意味あいを持たせることができます。

　【Ｄａｔａ】

（３）

・絞り　　　　　　　　Ｆ４．５

・シャッタースピード　１／６０

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

（４）

・絞り　　　　　　　　Ｆ４．５

・シャッタースピード　１／６０

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　太陽

　≪後でカラー変更できるように≫

　モノクロ写真は、カラーより情報量が少なく、見せたいと思うポイントを強調できますね。でもカラーでも撮っておけば良かったと後悔するかもしれないと思うと、なかなかモノクロ撮影をしません。そんなときは、ＲＡＷデータで撮影しておけば、モノクロ画像も簡単にカラーに変えることができます。キヤノンの場合、カメラに付属しているＤＰＰソフトを使用すれば変更ができます。

　【Ｄａｔａ】

・絞り　　　　　　　　Ｆ２．８

・シャッタースピード　１／６０

・ＩＳＯ　　　　　　　２００

・ＷＢ　　　　　　　　モノクロモード

　■須藤夕子（すどう・ゆうこ）　１９７４年、横須賀市出身、広告代理店など３年間のＯＬ経験を経て、カメラマンの道を目指す。現在フリーランスカメラマンとして雑誌、広告など国内外の著名人ポートレートを過去１０００人以上撮影。その他に写真講師として各地で教えている。

＜公式サイト＞ｓｕｄｏｙｕｋｏ．ｃｏｍ

＜フェースブック＞ｙｕｋｏ．ｓｕｄｏ１

　【私のイチオシ】

　■早見紀章写真集「Ｖａｒｉｏｕｓ　Ｃｏｌｏｒｓ　ｏｆ　ＩＲＩＯＭＯＴＥ　ＩＳＬＡＮＤ　－西表島－」　自然写真家・早見紀章さんの２作目の写真集です。２０１６年へ向け世界自然遺産登録の期待が高まる西表島のあらゆるものが“色”としてとらえられ、早見さんが得意とする水表現を駆使した世界観は見るものを圧倒します。（日本写真企画　２７００円）

　【読者写真】夕子先生のワンポイントレッスン

　ノスタルジーを感じる作品をご投稿いただき、ありがとうございます。ひまわりは青空をバックにする写真が多いですが、夏の終わり、咲ききった！とばかりに達成感を感じます。日が落ちる頃、フラットな光の中、隅々まで露出が同じくらいなので、黒く潰れることなく細かい部分まで描写されていますね。＜今回の読者：神奈川県横浜市青葉市　矢島満夜さん／撮影地：神奈川県座間市／カメラ：ルミックス　ＧＦ１＞

　≪作品お待ちしております！≫

　カメラ女子の力作を募集します（男性もＯＫ）。テーマは自由です。Ｆａｃｅｂｏｏｋの「笑顔泥棒写真倶楽部」では無料で写真添削をしています。投稿写真の中で良い作品は、こちらの読者コーナーで発表されます！　投稿写真はメールでも受け付けます。作品名▽氏名（希望者はハンドルネーム）▽住所▽電話番号▽職業▽使用カメラ機種▽撮影場所▽撮影日－を記載。投稿お待ちしています！　アドレス：ｅｘ－ｃａｍｅｒａ＠ｓａｎｋｅｉ．ｃｏ．ｊｐ