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【勿忘草】やはり蚊は侮れない

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【勿忘草】やはり蚊は侮れない

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【デング熱】優先的に蚊対策をする7区=2014年9月6日現在、東京都  1カ月ほど前、当欄に「侮れない蚊」という見出しの記事を書いた。海外旅行に行く人も多い夏休みに、海外に生息しているマラリアを媒介する蚊には注意しよう、という内容だった。

 その少し前に取材で聞いた話を基に書いたものだったが、このとき同じく海外で注意が必要な蚊を介する病気として、デング熱のことも原稿で触れていた。まさか記事が出た直後に国内でも感染者が出るとは思いもしなかった。実に70年ぶりという国内での感染確認から半月、いまだ感染者の数は増えている。

 取材当時、検疫所で聞いた話では、デング熱は熱帯、亜熱帯地域で毎年5000万~1億人の感染例が報告され、発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹といった症状をともなう疾患とのことだった。マラリアに比べ、聞き慣れない病名だったが、サッカーW杯ブラジル大会のキャンプ地などでデング熱が流行しているというニュースが記憶に残っていた人も多いのでは。

 そんな海外の流行地で感染し帰国したケースが毎年200人前後報告されており、昨年は249人いたという。マラリアの48人に比べるとかなり多い。

 気になったのは、検疫所の担当者が、今年はブラジルのほか、フィリピン、シンガポール、タイといった流行地での現地感染者数が急増していると話していたことだ。今回、国内での感染の原因が、どこにあるかは判明していないが、日本に流入するリスクは高まっていたということだろう。

 デングウイルスを持つ蚊が国内に入ってこなくても、感染者の血を吸った蚊が媒介することや、本来は日本にいないネッタイシマカ以外にも、日本のほとんどの地域に生息しているヒトスジシマカも媒介できるという事実は、国内感染が確認された後に知った。

 蚊の活動は長いところで11月まで続くようだ。寒くなってくるので肌の露出は次第に減っていくだろうが、ディート(DEET)などの有効成分が含まれる虫よけ剤で対策を続ける必要がある。

 重症化するケースはまれ、といわれているので、過剰に不安がる必要はないのかもしれないが、やはり蚊は侮れない。(佐々木詩/SANKEI EXPRESS

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