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社会
【This Week】(10月6~12日) ノーベル賞週間 村上春樹氏に期待
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作家、村上春樹氏(ロイター=共同) ≪「憲法9条」平和賞予想トップ≫
今年のノーベル賞発表が6日の医学生理学賞を皮切りに始まる。10日発表の平和賞の候補は史上最多の278で、戦争放棄を定めた憲法9条を保持してきた日本国民を最有力視する予想も。文学賞候補の村上春樹(むらかみ・はるき)氏(65)をはじめ、科学分野でも日本人受賞の期待がかかる。
国際平和研究所(オスロ)のハルプビケン所長はウクライナ危機や東アジアの緊張が続く中で「時宜にかなっている」として憲法9条を予想トップに選ぶ。実際に授与が決まれば、護憲運動に大きな弾みとなりそうだ。
このほか、欧州の専門家やブックメーカー(賭け屋)の間では、カトリック改革を進めるローマ法王フランシスコ(77)や、米政権の個人情報収集を暴露した米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員(31)、パキスタンで女子教育の権利を訴えイスラム過激派に銃撃されたマララ・ユスフザイさん(17)らの名前が挙がる。
9日発表とみられる文学賞では村上氏がブックメーカーで1番人気。ケニア出身のグギ・ワ・ジオンゴ氏(76)らの名も浮上している。
7日の物理学賞で米情報会社が有力候補に挙げるのは、磁石の性質を持つ特殊な物質を研究した理化学研究所の十倉好紀(とくら・よしのり)・創発物性科学研究センター長(60)。照明やディスプレーなどに用途が広がる青色発光ダイオード(LED)を開発した中村修二(なかむら・しゅうじ)・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)と赤崎勇(あかざき・いさむ)・名城大終身教授(85)も例年、有力視されている。
医学生理学賞には、コレステロール値を下げる物質「スタチン」を見つけた遠藤章(えんどう・あきら)・東京農工大特別栄誉教授(80)や、細胞の中にある小器官の研究で米国最高の医学賞「ラスカー賞」をことし受賞した京都大の森和俊(もり・かずとし)教授(56)が挙げられている。
スマートフォンや電気自動車(EV)に使われるリチウムイオン電池を開発した旭化成の吉野彰(よしの・あきら)フェロー(66)は、物理学賞か、8日の化学賞が期待されている。(共同/SANKEI EXPRESS)