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こだわりアイス 何種類でもどうぞ! ハンデルスベーゲン
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定番と季節限定のアイスクリームやソルベは全部で16種類。沖縄の未精製砂糖や北海道の牛乳と生クリームなど素材にこだわり、余計な添加物は一切使用しない=2014年7月8日、京都市北区(恵守乾撮影)
「ここのアイスクリームを食べたら、他のアイスは食べられない」という噂を聞きつけ訪れた「ハンデルスベーゲン」。京都市内で3店舗を展開するアイスクリーム専門店だ。市営地下鉄の北大路駅すぐの北大路店は、まるで外国のショップのようなたたずまい。店内に入ると、ガラスケースに16種類のアイスクリームやソルベ(シャーベット)がずらりと並ぶ様は壮観だ。
このお店の特徴は、好きなアイスクリームやソルベをサイズに関係なく、何種類でも入れてくれることだ。
「定番のバニラやチョコレートも食べたい、でも季節限定のマンゴーやメロンミルクも気になる…」と悩む必要はない。「何種類でもどうぞ!」との店員さんの呼びかけに従い「それでは」とバニラとピスタチオとメロンミルクを選んだ。
「こんなバニラ食べたことない!」。甘くて濃厚でなめらか。メロンミルクはどーんとメロンが主張しつつもミルクと絶妙のハーモニー。特筆すべきはピスタチオで「こんなに風味豊かだった?」と思うほど。生ピスタチオの食感も楽しく、口の中で香りが広がっていく。
「こだわりが過ぎまして、かなりぜいたくなアイスクリームになりました」と、マネジャーの勝又誉志久(よしひさ)さんが笑う。北海道の牛乳や生クリームをはじめ、福岡の「あまおう」、静岡の「クラウンメロン」など果物やハーブの多くは国内の契約農家から取り寄せ、チョコレートやコーヒーはベルギー、イタリアの高級ブランドのものを仕入れているという。
アイスクリームはすべて手作り。コーンも一枚一枚焼いて作っている。料理長の今村正樹さんは「タイミングが大事なんです」と真剣な表情でアイスクリームマシンを操作する。
ワッフルプレートやパンケーキプレートも見逃せない。「どちらもアイスクリームとの相性を考え、生地の粉の配合や焼き方など熟考しました」と今村さん。いずれもオーダーが入ってから焼き上げる。さっくり軽い食感のワッフル。表面はカリッ、中はふわふわのパンケーキ。別添えのアイスクリームと一緒に味わうといろんな表情を見せてくれる。
ランチセットについているアイスケーキは「食後のコーヒーをイメージしました」(今村さん)。エスプレッソアイスの上にチョコチップバニラアイスを重ねて果物をトッピング。誕生日や記念日用に、ホールでのオーダーも可能という。
オープンは3年前だ。東日本大震災に心を痛めたオーナーの藤崎孝行さんが「日本を笑顔にするような事業を」と思ったのがきっかけで、「甘くておいしいアイスクリームを食べて幸せな気持ちになってもらいたい」という思いからスタートした。
「安全第一。食材へのこだわりはもちろんマシンのメンテナンスなども徹底しています」と勝又さん。結果、大人の舌も満足させるぜいたくなアイスクリームに仕上がった。
ドリンクにもこだわる。紅茶はスウェーデン王室御用達でノーベル賞の晩餐会でも供される「バーノン・モリス」。フルーティーで奥深い味わいに思わずうなる。コーヒーもイタリアの高級豆を使用、オーダーを受けてから抽出するという本格派だ。ドリンクとアイスクリームのセットも大人気だとか。
評判は口コミで広がり、今やこのアイスクリームを食べるために京都を訪れる人も。観光コースに組み入れることをお薦めする。(文:杉山みどり/撮影:恵守乾(えもり・かん)/SANKEI EXPRESS)
※価格はすべて税込みです。