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ミランダの和服にショック 平松昭子
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ミランダ・カーの和服にショック(平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com
発売中のVOGUE11月号の表紙をコンビニで目にしたとき、思考回路が停止してしまったかのような衝撃を受けました。一度手に取り、いったんマガジンラックに戻し、しかしまた手に取りレジに持っていきました。家に着き、お茶をいれてお菓子を頬張りながら買ったばかりのファッション雑誌の表紙をもう一度見てみると、モデルはミランダ・カーでした。次のページには鎧姿のミランダ・カー。クレジットページを見ると、ダイアナ元妃などのポートレート作品でも有名な写真家のマリオテスティーノが撮影し、ファッションエディターはアンナ・デッロ・ルッソ。「芸者・侍・漫画」という3つのテーマの作品は、今まで見たことも感じたこともない和のテイストでした。そこで初めて表紙の衣装が着物だと気づいたのです。振り袖の上に羽織られたアレキサンダー・マックイーンのケープと、スターウォーズのアミダラ女王みたいなヘアスタイルに目を奪われて、まさか振り袖を着ているなんて想像もしませんでした。私は和の既成概念にとらわれすぎていて、海外のアーティストたちが作り上げた和に全く気づかず、それどころかショックを受け混乱してしまったのです。
もう一度、着物姿のミランダ・カーを眺めました。美術品を眺めているような気分になってきました。そこで翌日、アシスタントさんにブログでアップする和服の私の写真をPhotoshopできれいに修正してもらうことに。いつもなら、ま、いいかと開き直っていましたが、おはしょりのシワ、お太鼓のたるみなど気になる部分をきれいにしたら、ミランダ・カーにはかないませんが、しばらくうっとりしてしまいました。写真なら、こうやって後から直せますが現実はそうはいきません。
しばらくして着物で対談のお仕事がありましたので、着付けを慎重にしてみました。すると、まるでスタイリストさんが着付けてくれたかのような仕上がりになりました。ミランダ・カーの和服姿にショックを受けて、やっと美しい着付けができるようになったのです。美しい物にしびれるということは未来の自分を成長させてくれるのですね。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)