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【エボラ出血熱】週1万人感染恐れ 「未曽有の状況」とWHO

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【エボラ出血熱】週1万人感染恐れ 「未曽有の状況」とWHO

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エボラ出血熱の感染が確認された国=2014年9月5日現在  世界保健機関(WHO)のエイルワード事務局長補は14日のジュネーブでの記者会見で、西アフリカでのエボラ出血熱の感染拡大について、1週間当たりの新たな感染者数が現在の約1000人から12月上旬には5000~1万人になる恐れがあると指摘した。こうした内容は、エボラ出血熱をめぐる14日の国連安全保障理事会の会合でも報告された。

 主要な感染地域であるリベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国での拡大が加速しているとみられるため。

 国連エボラ緊急対応支援団(UNMEER)のバンベリー代表は14日、安保理の会合で「エボラ熱を今食い止めなければ、対処計画もない未曽有の状況に直面することになってしまう」と語り、強い危機感を表明した。

 バンベリー氏は、12月上旬までに感染者の70%を治療施設に収容し、死者の埋葬も70%は二次感染を起こさず安全に行える態勢づくりが課題だと述べた。本部があるアフリカ・ガーナの首都アクラから映像を通じて情勢報告した。

 バンベリー氏によると、国連各機関などから計84人が現地に派遣され、活動を開始。固定翼機1機とヘリコプター5機、車両69台も配備された。

 米国内で2人目か

 WHOは14日、新たな感染者が出ていないセネガルについて17日に、ナイジェリアについては20日にそれぞれ終息宣言できる可能性が出てきたと明らかにした。WHOの集計によると、ナイジェリアの感染者は疑い例も含めて20人で、死者は8人。セネガルは感染者が1人で死者は出ていない。

 一方、米テキサス州の保健当局は15日、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性の治療に従事したテキサス州ダラスの病院職員がエボラ熱に陽性反応を示したと発表した。米疾病対策センター(CDC)の検査で感染が確認されれば、米国内で感染したのは2人目となる。

 病院職員は14日に発熱の症状を訴え、直ちに隔離された。同病院でリベリア人男性の治療に関わった別の女性看護師について、CDCは12日、エボラ熱への感染を確認したと発表している。この女性看護師はニーナ・ファムさん(26)。隔離治療を受けているが地元保健当局は「容体は良好だ」としている。

 米メディアによると、ファムさんはエボラ熱から回復した米国人男性医師から輸血を受けた。血中の抗体が作用して回復を助ける期待がある。ファムさんは病院を通じ「私は元気です。支援と治療に感謝します」とのコメントを出した。

 また、CDCは14日、米国内の病院でエボラ出血熱の感染者が出た際に、医療スタッフの感染防護や接触者の追跡調査などを支援する「エボラ熱対応チーム」を派遣すると発表した。医療現場に広がった不安を解消する狙い。さまざまな専門家で構成するチームを数時間のうちに病院に派遣し、防護服の安全な着脱法などを直接指導する。

 過剰反応も

 エボラ出血熱をめぐっては、米国内には過剰反応も出ている。隣接するテキサス州の廃棄物を埋め立て処分しているルイジアナ州の当局者は、死亡したリベリア人男性の住居にあったシーツなどを焼却した灰の受け入れを拒否。専門家は焼却灰で感染する恐れは全くないと指摘している。(共同/SANKEI EXPRESS

 ≪国際社会が結束し対応を 日米首脳電話会談≫

 安倍晋三首相(60)は15日午前、バラク・オバマ米大統領(53)と電話で会談し、アフリカ以外への感染拡大が懸念されるエボラ出血熱に国際社会が結束して対応する必要があるとの認識で一致した。

 会談は約25分間で、オバマ氏側が申し入れた。両氏の会談は、訪問先のベルギーで6月に行われて以来。会談後、首相は外務省幹部に具体的な支援を加速させるよう指示した。感染拡大の阻止に貢献し、対米連携と国際的課題への取り組みを訴える狙い。

 エボラ出血熱対策をめぐり、首相は会談で「アフリカ現地の人々の目に見える形で支援を継ぎ目なく行う。支援策を加速させる」と伝達。オバマ氏は首相が9月下旬に米ニューヨークで4000万ドル(約43億円)の追加支援を表明したのを踏まえ、謝意を表明した。

 米国の病院で女性看護師が院内感染したこともあり、オバマ氏は国際社会に対応強化を訴えている。

 一方、岸田文雄外相(57)は15日午後、ジョン・ケリー米国務長官(70)と約20分間電話で会談し、エボラ出血熱の感染拡大防止に向けた日米協力の推進で一致した。(SANKEI EXPRESS

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