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【逍遥の児】彼女の信条は「願えばかなう 何事も」

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【逍遥の児】彼女の信条は「願えばかなう 何事も」

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ロシア・サンクトペテルブルク  初秋。夕暮れ時。JR下総中山駅(しもうさなかやまえき、千葉県船橋市)近くで待ち合わせ。定刻きっかり。ボーカリスト、河村留理子さん(32)が姿を現した。

 店に入る。飲み物を注文した。

 「あの…。わたし。ケーキもいいですか」

 どうぞ。どうぞ。取材を始めた。大学入学後、初めてジャズと出合った。米国の女性歌手、サラ・ボーンの歌声をCDで聴いたという。

 「声が楽器みたいなんです。音域が広い。高音から低音までピアノのフル鍵盤の音を出せる。自由自在に」

 生まれたばかりの幼鳥のように、サラ・ボーン、そしてジャズにひかれた。ニューヨークに渡った。ライブ会場。酒場。街頭。ジャズに浸った。

 「やってる本人が楽しそうに演奏しているのが気に入った。その一方で、ジャズは米国の大地に根付いた音楽。『日本人のわたしがちゃんと歌えるだろうか』との不安もあった」

 しっかり、向き合おう。ジャズボーカルの伝道師といわれる人物に師事して修業した。そして帰国。

 好奇心旺盛だ。関心は、欧州の伝統音楽へと広がる。

 ――留学したい。

 昼、夜、アルバイトを掛け持ちして資金をためた。伝統音楽が盛んなアイルランドへ旅立った。26歳だった。留学中、イタリアやスペインなどを貧乏旅行。歴史を刻む風土で育まれた音楽に触れた。

 帰国後。ボーカリストとして本格的に活動を始めた。東京都内のライブ会場。官庁職員に声をかけられた。

 ――日露交流コンサートに出演しませんか。半信半疑で引き受けた。企画はとんとん拍子に進む。3年前、サンクトペテルブルクへ。

 「東日本大震災の直後でした。ロシア人が『ニッポンがんばれ』って大声援。アンコールの連続でコンサートがなかなか終わらなかった」と笑顔で語る。大好評に応え、10月、再び、ロシアへ飛んだ。

 信条は「願えばかなう。何事も」。

 自分の音楽を確立して世界で歌っていきたい。「期待と希望を持って生きています」(塩塚保/SANKEI EXPRESS

 ■逍遥 気ままにあちこち歩き回ること。

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