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動き始めた共和党の大統領候補たち

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動き始めた共和党の大統領候補たち

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 米中間選挙が終わると大統領選挙は「予備選」の段階に入る-とは共和党関係者の言葉だ。4日の投票日を待たず、2016年大統領選への出馬が有力視される政治家たちはポジション争いを始めている。共和党有力候補の一人、クリス・クリスティー・ニュージャージー州知事(52)は、エボラ出血熱への対処方針で民主党のバラク・オバマ米大統領(53)と激しく衝突し、メディアの注目を集めている。

 エボラ熱対応で注目

 クリスティー氏は、西アフリカのシエラレオネでエボラ出血熱患者の治療に当たった女性看護師、ケイシ・ヒコックスさん(33)を病院に強制隔離したことで批判を浴び、自宅からの外出禁止に緩和した。ヒコックスさんが、隔離されたテントから「非人道的な扱い」を電話でテレビに“告発”したのが一因だ。クリスティー氏は憤懣(ふんまん)やるかたない様子だ。

 「ありとあらゆるたわごとが出ているが、彼女は携帯電話もインターネットも使えたし、(ニュージャージー州)ニューアークの最高のレストランからの出前も食べられた」

 クリスティー氏は患者と接触した可能性がある帰国者を21日間、強制隔離する決定は変わっていないと強調しているが、歯にきぬ着せぬ発言は物議を醸している。政敵に対する報復として、側近が意図的に橋の渋滞を引き起こした疑惑もここへ来て蒸し返されている。

 それでも、クリスティー氏は強制隔離騒動の最中に、大統領選への意欲を明確にした。

 「来年初めまで決める気はないが、隠し立てするつもりもない。明らかに(立候補を)考えている」。10月26日、FOXテレビの番組でこう述べた。

 ただ、これから共和党の「本命」として周辺がにぎやかになりそうなのは、同じ中道でもクリスティー氏ではなくジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(61)の方かもしれない。ジョージ・W・ブッシュ前大統領(68)の弟だ。

 「本命」はブッシュ氏

 米紙ワシントン・ポストとABCテレビが10月20日に発表した世論調査では共和党支持層でジェブ・ブッシュ氏が15%でトップになった。設問は、12年大統領選でオバマ氏に敗れたミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(67)が出馬しない場合に誰に投票するかというもの。ブッシュ氏はランド・ポール上院議員(12%)、マイク・ハッカビー元アーカンソー州知事(11%)、ポール・ライアン下院予算委員長(8%)、マルコ・ルビオ上院議員(8%)を上回った。

 ブッシュ氏は中間選挙の終盤に応援で各地を飛び回った。息子のジョージ・P・ブッシュ氏(38)が「父は(大統領選を)真剣に考え、進めている」と述べたこともあり、その動向に注目が集まっている。

 米CNNテレビはサウスカロライナ州での私的会合に出席した人物の話として、ジェブ・ブッシュ氏が「もし出馬するとすれば、国を前に進め、国民を一体化させるためだ」と述べたと報じた。ブッシュ氏は、年末か来年初めに大統領選への態度を明確にするという。

 路線対立も絡む激闘

 そうなると、より強硬な保守派に位置する将来の大統領候補も黙ってはいない。

 保守系草の根運動「ティーパーティー」(茶会)の支持を受けるテッド・クルーズ上院議員(43)は米CNBCテレビで、ジェブ・ブッシュ氏に関して、こう述べた。

 「(過去2回の大統領選で敗れた)ジョン・マケイン上院議員やロムニー氏のような候補者を立てたら、数百万人の有権者が投票に行かなくなる。ヒラリー・クリントン前国務長官が次の大統領になるだろう」

 前述のワシントン・ポスト紙の世論調査で、クルーズ氏への支持は4%で9位にとどまっている。一方のクリントン氏は民主党支持層の65%という圧倒的な支持を受ける。

 共和党内では、茶会系を中心に穏健派のジョン・ベイナー下院議長(64)を引きずり下ろそうとする動きがある。「クリントン氏に対抗しうる人物」を探す共和党の候補者選びは、党内の路線対立も絡んだ激しい展開が予想される。

 ロナルド・レーガン大統領基金は中間選挙に先立つ10月30日、来年9月16日に共和党の大統領候補による討論会を開催することを早々と発表した。(ワシントン支局 加納宏幸)/SANKEI EXPRESS

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