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【米中間選挙】共和党 法案審議は硬軟両にらみ
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【米中間選挙】米上院、州知事選=2014年10月5日午後5時半現在(日本時間) 米国で4日(日本時間5日)開票された中間選挙で、上下両院で多数派となった共和党は今後、議会での法案審議を足がかりにバラク・オバマ大統領(53)に攻勢をかける。しかし上院を完全にコントロールできる60議席には届いておらず、対決姿勢だけでは国民の支持を得られないとの危機感も強い。党内では強硬論を展開する草の根保守運動「茶会(ティーパーティー)」も存在感を保っており、共和党指導部は茶会への配慮を示しながらの難しい党運営を迫られそうだ。
「今夜の結果はオバマ大統領の政策への否定だ」。共和党のランド・ポール上院議員(51)は4日、同じケンタッキー州選出のミッチ・マコネル上院院内総務(72)の勝利集会に駆けつけ、オバマ政権との対決姿勢を鮮明にした。
マコネル氏自身も選挙戦で「医療保険制度改革(オバマケア)法は根本から改める」としてオバマ氏の看板政策を否定してきた。共和党側からは、「政策通のマコネル氏はオバマ政権に軌道修正を迫る法案審議を進めて攻勢をかける」との見方が出ている。
ただ、攻勢だけでは政治の停滞は打開できない。上院での少数派によるフィリバスター(議事進行妨害)を破るには60議席以上が必要なためだ。
共和党には、昨年秋に茶会からの圧力を受けて政府機関閉鎖を主導し、支持率低下を招いた反省もある。
マコネル氏は4日夜の演説で、「われわれには合意できる問題では協調する責任がある」とも述べ、民主党との協調路線も示唆している。
一方、選挙戦では茶会の支持を受けるテキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員(43)が激戦州の共和党候補の応援行脚で存在感を示した。クルーズ氏はマコネル氏ら共和党指導部に内心批判的とされ、党の「爆弾」となりかねない存在だ。下院では、テキサス州、バージニア州などで茶会系の新人も当選している。
マコネル氏は、今後も茶会の圧力を受けながら党運営を取り仕切ることになるが、茶会に背中を押されて強硬論一辺倒になれば国民の支持は離れる。
米メディアでは、「茶会の影響力が大きい議会になれば、民主党の有力大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官への贈り物になる」(米議会専門紙ザ・ヒル)との指摘も出ている。(ワシントン 小雲規生/SANKEI EXPRESS)
≪TPP「交渉に弾み」「さらなる譲歩要求も」≫
オバマ政権が大敗した米中間選挙の結果は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に大きな影響を与えそうだ。貿易拡大で「雇用が奪われる」との意見が多い民主党はTPP交渉の推進には慎重で、バラク・オバマ大統領にとっては与党の民主党よりも自由貿易の推進に積極的な野党の共和党の方がむしろ立場が近い。
このため、日本政府内には共和党の勝利で「交渉に弾みが付く」(高官)と期待する声もあがる。ただ、日本の農産品市場の開放を求める圧力が強まり、日本にとって合意のハードルが高まる懸念も否めない。
米国はアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議にあわせて中国・北京で8日に開かれるTPP交渉の閣僚会合の会場を、在中国の米国大使館とすることを日本など他の?カ国に通知した。TPPの交渉会合を在外公館で開くのは極めて異例だ。TPP交渉に参加していない中国は日米主導の通商ルールづくりには神経をとがらせており、中国当局による盗聴を警戒したためとみられるが、会合を主催する米国の前向きな姿勢もうかがえる。
もっとも、共和党の影響力が強まるほど、日本には不利に働く恐れも大きい。高水準の自由化を目指す共和党が日本の重要農産品の関税をめぐり「日本により譲歩を求めてくる可能性がある」(交渉筋)からだ。
さらに、共和党は「日本が農業分野で譲歩しないのは、政権に交渉権限がないためだ」として、議会が大統領に通商交渉での強い権限を与える「貿易促進権限(TPA)」法案の成立までは合意を認めない方針。TPA法案の審議は来年1月の新会期開始までは行われない見通しで、日米などが目標としてきた交渉の年内大筋合意は依然、「極めて厳しい」(交渉筋)との見方は変わらない。(本田誠、ワシントン 小雲規生/SANKEI EXPRESS)