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人生100歳なんかじゃ終わらない 映画「100歳の華麗なる冒険」 フェリックス・ハーングレン監督インタビュー
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フェリックス・ハーングレン監督=2014年9月24日、東京都千代田区(高橋天地撮影) スウェーデンのヒットメーカー、フェリックス・ハーングレン監督(47)は少年時代、大人になった自分を想像することが何となく恐ろしかったという。果たして責任ある大人へと成長できているのか自信が持てなかったからだ。18歳のとき、兄がホストを務めるテレビ番組への出演をきっかけに「空想することが仕事になればいいな」と考えるようになり、気がつけば映画監督になっていた。そんなハーングレン監督が新作コメディー「100歳の華麗なる冒険」(ハンス・インゲマンソンと共同脚本)で空想したのは、100歳の老人の生きざまだ。
爆弾製造のスペシャリストとして、20世紀の数々の歴史的事件に関与してきた老人、アラン(ロバート・グスタフソン)は100歳の誕生日に老人ホームを逃げ出した。駅で偶然、大金入りのスーツケースを手にしたアランは、老人ホームの職員ばかりか、ギャングや警察からも追われるはめに…。
スウェーデンの国民的ベストセラー小説「窓から逃げた100歳老人」(ヨナス・ヨナソン著)をハーングレン監督が映画化。装着に8時間もかかる特殊メークを施した人気俳優、グスタフソンが青年時代から100歳までのアランを熱演し、作品は欧州各国で大ヒットを飛ばした。
若きアランが行きがかり上、次々と知り合いとなったのがフランコ将軍、ヨシフ・スターリン、ミハイル・ゴルバチョフ…といった世界の政治指導者たち。彼らの風貌(ふうぼう)が本人たちとうり二つで、見る者は思わず笑ってしまうだろう。
「可能な限りそっくりな人物を探しました。わざわざ彼らの故郷に足を運んでリハーサルまでしたんですよ」とハーングレン監督。「役者と実在の人物が似ていないと、観客が不満を持ち、集中力を欠いてしまう。せっかくファンタジーの世界を楽しんでもらっていたのに、途中で台無しですよね。そんな意味もあってグスタフソンには、アランが100歳になるまでずっと1人で演じてもらいました」
人生はなるようにしかならないし、意外とどうにかなってしまう-。アランの人生観は、仕事や育児に疲れた大人にすれば一服の清涼剤となるに違いない。ちなみにハーングレン監督の人生観はさらに“先鋭化”させたものだ。「人生は100歳なんかでは終わらない。何かをやりたいと思ったらどんどん挑戦すべきだ」。後悔ばかりを口にする祖父の人生を反面教師にした大事な信条だという。11月8日、全国公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)
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