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政治
【衆院選2014】海江田氏辞任へ 年内に新代表選出 民主 党分裂も
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12月15日午後、民主党本部で行った記者会見でうつむく海江田万里(かいえだ・ばんり)代表。落選を受け、代表辞任を正式に表明した=2014年、東京都千代田区永田町(ロイター) 民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表(65)は15日、党本部で記者会見し、衆院選での落選を受けて代表を辞任することを正式に表明した。党執行部は年内に新代表を選出する代表選を行う方向で調整を始めた。党内には細野豪志(ごうし)元幹事長や前原誠司元外相、岡田克也代表代行らを擁立する動きがある。ただ維新の党との合流を視野に入れる細野、前原両氏と、党再建を目指す岡田氏との間には溝があり、党内は分裂含みの様相も呈している。
海江田氏は15日、都内のホテルで枝野幸男(ゆきお)幹事長らと会談し、代表辞任の意向を伝達した。その後、記者会見を行い、「私が議席を失うことが確定し、辞めることを決意した」と説明。「民主党は73議席を獲得したが、安倍晋三政権の暴走を止めてほしいとの声を受け止める数字にはならなかった」とも述べた。
党執行部は15日夜の臨時役員会で、新代表の選出方法を協議。年末が迫っていることから、臨時党大会で所属議員による投票のみで選出する案が有力だ。ただ、「焦らず党再建に取り組むべきだ」(中堅)として、年明けに党員やサポーターの投票も行う正式な代表選を求める声もある。
細野氏が「派閥」と位置づける「自誓会」は15日夜の会合で、代表選の対応を協議。前原氏の周辺も前原氏擁立を模索している。野党再編より党再建を重視する幹部の中には、岡田氏を推す動きも出ている。
今回の衆院選では、民主党前職の菅直人(かん・なおと)元首相(68)=東京18区=が前回に続き、比例代表で復活して最後の当選者となった。東京都府中市の選挙事務所に15日午前3時過ぎに姿を見せた菅氏は「小選挙区で議席を獲得できなかったことは私の努力不足だ。475番目の議席を入れていただいた」と言葉を詰まらせた。
≪渡辺喜美氏落選 崩れた「50年王国」≫
渡辺美智雄元副総理から父子50年続いた“渡辺王国”が瓦解(がかい)した。衆院選公示直前に解党したみんなの党の渡辺喜美(よしみ)元代表(62)=栃木3区=は無所属で立候補したが、選挙区で敗れ落選した。
渡辺氏は、15日午前、栃木県那須塩原市の後援会事務所で記者会見を開き、「党の分裂と8億円借り入れ問題で支持が離れていった」と敗戦の理由を話した。今後の活動については「家族や後援会の声を聞かないといけない」と述べ、新党構想に関しては「地域政党などとの連携も選択肢の一つとして検討していきたい」と語った。
化粧品会社ディーエイチシー(DHC)会長からの8億円借入問題では東京地検特捜部に告発状が提出され、党解党で無所属での出馬を余儀なくされた。自民に“主替え”する支援組織が相次ぎ、「無所属では何もできない」と有権者に見限りも広がった。最大で36人の国会議員を率いた威勢は完全に消えていた。
ある自民県議は「地方選で渡辺氏は、渡辺氏を支えてきた議員がみんなの党に参加しないと刺客を立てた。敵を増やしすぎた」と手厳しい。
渡辺氏を破った自民前職の簗(やな)和生氏(35)の陣営は「前回は落下傘候補だったが、2年で国と地元とのパイプを太くし、確実に信頼を得てきた」。渡辺氏の支援者も取り込み、スローガン「三区一新」を実現させた。
一方、渡辺氏の政治資金問題で、東京地検特捜部が政治資金規正法違反の疑いで、宇都宮市にある渡辺氏の事務所などを9月に家宅捜索していたことが分かった。特捜部は今後、渡辺氏本人から事情を聴き、関係者の立件を検討する。
4月に公表された党の調査報告書は、2010年の参院選前後に渡辺氏が9000万円を借り入れ、返済していた先を匿名の「A」としていたが、特捜部の調べで政治団体「渡辺美智雄政治経済研究所」(宇都宮市)に関連する個人名義の口座だったと分かった。政治団体の収支報告書に出入りの記載はなく、特捜部は規正法違反(不記載)に当たる疑いがあるとみている。
≪共産21議席「画期的」≫
共産党は選挙前の8議席から躍進し、21議席を得た。民主党など他の野党が伸び悩む中で、選挙区と比例代表を合わせて315人を擁立し、反自民党票の受け皿となって大幅に議席を伸ばした。沖縄1区で公認候補が勝利し、選挙区でも1996年以来18年ぶりとなる議席を獲得した。志位(しい)和夫委員長(60)は14日夜、党本部で記者会見し、躍進の流れを受けて「躍進が勝ち取れたと考える。沖縄1区での勝利はオール沖縄で戦ったたまものだ。画期的な勝利だ」と述べた。
共産党は選挙戦で、消費税率引き上げ中止や集団的自衛権行使容認の反対、原発即時ゼロなど「5つの転換」を訴えてきた。志位氏は「安倍晋三政権の暴走と正面から対決し、経済、外交で対案を示してきたことを評価いただけた」と語り、「自共対決」の構図が有権者に受け入れられたとの認識を強調した。
昨年6月の東京都議選と7月の参院選に続き、今回の衆院選でも大幅な議席増となり、志位氏は「公約実現のために力を尽くす。力を得た議員団が、衆参合わせて働きたい」と述べ、与党との対決路線を強める姿勢を鮮明にした。(SANKEI EXPRESS)