ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
エンタメ
ソニー 「金正恩暗殺」一転公開へ オバマ氏称賛 主演俳優「自由が勝った」
更新
12月23日、米フロリダ州ジャクソンビルの映画館で、「ザ・インタビュー」のポスターを掲示する女性=2014年(AP) 米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)がハッカー攻撃などを受けて、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記(31)の暗殺を謀るコメディー映画「ザ・インタビュー」の公開を中止した問題で、SPEは23日、映画を米国内の複数の劇場で限定公開することを明らかにした。シュルツ大統領副報道官は「オバマ大統領は称賛している」との声明を発表した。
AP通信によると、映画は当初予定の25日から、ジョージア州アトランタやカリフォルニア州ロサンゼルスなどの数百の独立系映画館で公開される。米CNNは約190の映画館で上映されると報じた。現時点では、全米展開する大手映画館チェーンでの上映予定はないが、今後、検討・決定する映画館が増える可能性もある。
シュルツ副報道官は「米国は表現の自由を最も重んじる国だ。ソニーと映画館の決断により、人々は映画を観賞するかどうか自分で選択でき、政府は歓迎する」と強調した。
SPEに対するハッカー攻撃では、幹部や社員の個人情報やメールなどが大量に流出。25日の公開に合わせてテロ予告の示唆もあったため、SPEは公開中止を決めた。これに対し、「テロに屈するのか」「表現の自由はどうなるのか」といった批判が多く寄せられ、バラク・オバマ大統領(53)も公開中止を「間違いだった」と批判した。米捜査当局はハッカー攻撃に北朝鮮が関与していると断定している。
SPEのマイケル・リントン最高経営責任者(54)は声明で「表現の自由を抑圧しようとした人たちに立ち上がっていることを誇りに思う」とした。共同監督で主演のカナダ出身俳優、セス・ローゲンさん(32)はツイッターで「人々の声が届いた。自由が勝った」とつぶやいた。
ハッカー側はSPEが当初、公開中止を発表した際に「非常に賢明だ」とし、映画を公開しなければ情報流出は止めるとしていた。公開されることになり、犯行をエスカレートさせるかが注目される。(ロサンゼルス 中村将、ワシントン 青木伸行/SANKEI EXPRESS)
≪代替予定「チーム・アメリカ」 アマゾンで売り切れ≫
英紙デーリー・テレグラフは23日、米国の反テロチームが北朝鮮の金正日総書記(当時)の企てから世界を救うストーリーを描いた人形劇映画「チーム・アメリカ」(2004年公開)のDVDが米ネット通販大手、アマゾン・コムで売り切れになったと報じた。米CNNが23日発表した世論調査でも、北朝鮮を「非常に深刻な脅威」と見なす米国民が42%に達し、イランなどを抑え最も多かった。金正恩第1書記についても84%が「嫌い」と答え、他国指導者を上回った。
いずれも米政府がSPEに対するサイバー攻撃を北朝鮮の犯行と断定したことが影響しているとみられる。デーリー・テレグラフは、こうした米国内の世論に押される形でSPEも映画「ザ・インタビュー」の公開決定に踏み切ったと伝えている。
「チーム・アメリカ」はSPEが「ザ・インタビュー」の公開中止を決定した直後、一部の映画館で代わりに上映する動きが出て話題となった。この結果、アマゾンで1389位だったDVDの売り上げがわずか数日で53位に上昇。アマゾンのコメディー映画部門の売り上げで5位を記録しているという。
また、CNNの世論調査で北朝鮮やイラン、ロシア、中国、シリア、キューバの各国について米国にとってどれほどの脅威か尋ねたところ、北朝鮮に次いで「非常に深刻な脅威」との回答が多かったのはイラン(35%)で、シリア(28%)、中国(26%)がこれに続いた。
北朝鮮は今年3月の調査より9ポイント上昇し、「やや深刻な脅威」と答えた人を合わせると73%が北朝鮮の脅威を重大視していることが分かった。
この6カ国の指導者の中で、金第1書記の次に不人気だったのはキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(88)、次いでロシアのウラジーミル・プーチン大統領(62)。金第1書記に好感を持つ人も1%いた。
調査は今月18~21日に行われた。(SANKEI EXPRESS)