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病気乗り越え「強くなれた」 萩原智子

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病気乗り越え「強くなれた」 萩原智子

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 数カ月後には検査の数値が安定。医師から練習再開の了解を得て、彼女は再びプールへ戻った。高校2年の時に取材した際のノートには「練習ができない日々はつらかったです。でもそれ以上に、泳ぎたい、練習したい、という気持ちが強くなりました。そして泳げることに感謝、支えてくれる人に感謝、本当に感謝の気持ちが強くなりました。だから苦しい時期を乗り越えられたんだと思います」と記されている。体の負担を考え、プールの中をウオーキングすることしかできない日々も、自身の力に変えていった。

 バセドー病と向き合いながら、高校3年で迎えた北京五輪に日本代表として出場。大学4年で迎えたロンドン五輪では200メートルバタフライで銅メダルを獲得し、病気の影響を感じさせない活躍を見せてくれた。しかし昨年、再び体に変化が起きる。動悸(どうき)や息切れ、体の疲労感などの症状が悪化したため、甲状腺を取り除く手術を決断。昨年末には萩野公介選手(東洋大)らを指導する平井伯昌(のりまさ)コーチの門をたたき環境を変え、体の限界と戦いながらも2016年のリオデジャネイロ五輪を目指している。

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