SankeiBiz for mobile

【東日本大震災4年】「バレーで優勝」 夢へ力強く成長

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの社会

【東日本大震災4年】「バレーで優勝」 夢へ力強く成長

更新

「バレー続けます」とつづってくれた春から中学生となる岩手県宮古市の田老第一小学校6年、佐々木綾芽さん=2015年3月7日、岩手県宮古市(鈴木健児撮影)  東日本大震災から11日で4年。「万里の長城」ともいわれた高さ10メートルのスーパー堤防を破壊するほどの大津波に見舞われた岩手県宮古市の田老第一小学校6年、佐々木綾芽さん(12)は、春から中学生になる。今年も会いに行くと、夢中になっているバレーボールを中学でも続けるといい、「岩手県で優勝したい」と、はっきりした目標を話してくれた。

 字も少し大人びて

 自宅の窓から笑顔で大きく手を振って迎えてくれた彼女の髪はショートカットになっていた。この1年ですいぶんたくましく成長したように見えた。

 震災から約1カ月後の2011年4月23日、復旧を急ぐ三陸鉄道北リアス線を取材中に、がれきが山積の浸水地域で、同い年のいとこの佐々木帆乃香(ほのか)さんと愛犬「くんち」の散歩をする彼女と出会った。名前の「綾芽」を平仮名で「あやめ」と書いた小学3年生だった。それから毎年この時期に彼女を訪ね、紙面にも登場してくれている。

 身長は現在153センチ。昨年会った時は1年で7センチ、今回も1年で6センチ伸びたという。スポーツ万能でマラソン大会や短距離走、水泳も小学校で一番。バレーボールに夢中でチームでは副キャプテンを務め、岩手県の大会で準優勝したほど。

 「中学生になります!」と書いた字も少し大人びていた。例年通り、沿岸部が見渡せる高台に上り、撮影を始めた。風が強く少し寒かったが、昨年の同じ時期は雪に覆われていたことを思い出した。背景にも昨年は見られなかったクレーン車などの重機が並び、復興工事が急ピッチで進んでいた。ファインダー越しの彼女は昨年までの無邪気な笑顔ではなく、ハニカミに変わっているように感じた。

 冷静に自己分析

 4年前と同じように防潮堤まで散歩した。中学入学への期待と不安を尋ねると、「厳しい環境、高いレベルでバレーボールがしたい。岩手県で優勝したい」と、キッパリ。すでに進学先の中学のバレー部の練習に参加しているのだという。「私はパワーよりも技術が高い選手を目指している」と、冷静な自己分析も。一方で「勉強は少し不安。国語があまり得意じゃない」と苦笑いした。

 震災発生時は、幼く目の前で起きている現実が把握しきれない面もあったが、いろいろなことが理解できる年になった。復興工事が進む田老地区について、「レストランとかケーキ屋さんがあるおしゃれでかわいい町になってほしい」と話す。

 昨年まで関心がないと言っていたアイドルグループにも興味がでてきたという。中学生になったらスマートフォンを持ちたいと、親と交渉中なのだとか。都会への憧れも芽生えてきたようだ。

 会う度に成長し、そして大人になってゆく姿に、4年という時間の流れを改めて感じた。(写真報道局 鈴木健児/SANKEI EXPRESS

ランキング