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石垣島から 薬効ある植物の不思議 グアバ、ヘナ…自ら効能体験するのも思い出
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干潮時の海はグラデーションが美しい=2014年8月5日、沖縄県石垣市(永山真治さん撮影) 4月を前にして、東京ではまだ肌寒い日もあるだろう。本土より台湾に近い沖縄県の石垣島では、早くも夏の足音が聞こえ始めた。日中の気温は26度あたりまで上昇し、車に乗るときはエアコンが必要なくらい、日差しは強くなる。植物も一斉に新しい芽を出し、花を咲かせ、夏の訪れを待ちわびているかのように自然界が急に騒がしくなる。
あまり知られていないかもしれないが、実は石垣島は効能のあるハーブや薬草の宝庫でもある。地方へ行くと、その地域に伝わる民間療法が存在するが、石垣島にも数多くの民間療法が存在する。
私は「何々に効く」「身体に良い」などのうたい文句を掲げるものには懐疑的だし、民間療法もあまり信じたくない。「そんなに効くなら薬品メーカーが開発して、とっくに薬になってるのでは?」と、何ごとも“斜め45度”に考える性格だ。
そんな私が、自ら見聞きして「これなら紹介しても大丈夫」と思うものをピックアップしてみた。石垣島へ来た折には探してみるのも面白いだろう。
まずは甘酸っぱいジュースで知られているグアバ。熱帯アメリカ原産で、日本では沖縄県を中心に石垣島で自生している。島内の一軒家なら、たいていは庭に植わっているほど珍しい植物ではない。
わが家でも、いただいた苗木をそのまま庭に植えっ放しで、手入れも何もしていないが毎年、たわわに実が実る。使い切れなくて大部分が鳥の餌になっているのだが、そう惜しいとも思わない。スーパーマーケットで売ってはいるのだが、「わざわざ買うほどの果実ではないなあ」などと思ってしまう。
≪グアバ、ヘナ…自ら効能体験するのも思い出≫
グアバの和名は「バンジロウ」。沖縄の方言では「バンジル」と言っている。最盛期は夏ながら、春先でも花を咲かせて実を付けている。実は収穫してから追熟して表面が少し柔らかくなったら皮ごと食べられるが、ジュースやジャムに加工することが多い。
実は香りがよいので、芳香剤としても使われることが多い。そのまま車に置いたり、トイレに飾って楽しむ。
葉と果実を乾燥させて煎じた「グアバ茶」は「お通じが良くなる」「腹痛に効く」「花粉症に効く」とされるほか、葉に含まれるポリフェノールが「糖の吸収を穏やかにするので、血糖値が気になる人に良い」などといわれている。
続いて紹介するのはヘナ(ヘンナ)。和名は指甲花(シコウカ)・ツマクレナイノキ・エジプトイボタノキ。インドの伝承医学である「アーユルヴェーダ」において何千年もの昔から使用され、皮膚病ややけど、打撲傷、吹き出物などの薬剤として使用されていたという。
葉には抗菌・殺菌作用があり、ふけやかゆみを抑え、痛んだ髪を回復させる効果もあるという。臭いは無臭に近く刺激臭はない。ヘナの葉をすり潰し、ペースト状にした物を主原料にオイルなどを混ぜてマッサージに使う。肌を健康に保ち日焼け防止などに効果があると言う。
石垣島では仲田園芸が栽培している。主に染毛とオイルマッサージに用いられてる。
「クレオパトラも使っていた」という染色剤としての効能は、染毛のほか、爪のマニキュア、肌に描くアートの染料としてもおなじみだ。
染毛では頭皮へ擦り込むようにマッサージすると頭皮が健康になり髪が生き生きするという伝説がある。少なくとも化学薬品を使った染毛剤を使うより、天然成分100%のヘナを使った方が髪や頭皮に優しいのは、実際に使った人の様子を見る限り、かなり当たっているような気がする。
ヘナを使ったアートは、若い人たちを中心に人気があるが、その効能まで知る人は少ないだろう。グアバもそうだがどこまで本当に効き目があるのか、解明されていないことは多いのかもしれない。だからこそ、自分で体験して確かめてみるのも石垣島ならではの思い出になる。
その他にも数々の薬草と呼ばれている植物がある。石垣島へ来た際には、外に向けて、ほとんど情報配信されていないものを探す旅も一考ではないだろうか。(写真・文:フリーカメラマン 永山真治/SANKEI EXPRESS)
■仲田園芸 沖縄県石垣市登野城(とのしろ)2398。午前9時~午後5時。日曜、祝日休み。naka.masa.1215.1131@ezweb.ne.jp